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[MOM99]慶應大FW深澤良(4年)_ チームを勝利に導いた40mのロングシュート

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.7 第15回東京都サッカートーナメント学生系の部 亜細亜大0-1慶応義塾大 慶應大グラウンド]

 0-0で後半へ突入し、動きのない試合の中。後半27分、FW深澤良(4年=清水東)はハーフラインをわずかに越えた辺りで、ボールを受け、前を見ると迷い無くシュートを狙った。「キーパーが前に出ているのが見えていました」という深澤の蹴ったボールは、きれいにゴールへと吸い込まれた。40mを越える距離からの圧巻のロングシュート。今年で大学サッカーも最後となる深澤の想いのこもった一撃だった。

 前期リーグは骨折の影響で出場は数試合に留まり、不完全燃焼に終わっていた。さらには、総理大臣杯では準々決勝で仙台大に2-3でまさかの敗戦。悔しさばかりが募っていった。そして、「人生で一番きつい合宿でした」と語る山中湖での合宿を経て、今大会へと乗り込んだ。そして決めて見せたのが、40mを越える超ロングシュートだったのだ。

 次の対戦相手は東京Vユース、自分たちよりも年下の選手との一戦となるが「年齢は関係ないと思います。自分たちのサッカーを出すということだけを意識して」と冷静に話した。落ち着いた言葉とは裏腹に、「最後の1年なんで、後期はもちろんインカレをめざして頑張りたい。後期は1試合1得点」と大学サッカー最後の年にかける思いは並々ならぬものがある。

 次戦は、大学サッカー最後の年にかける気持ち、4年間やってきたというプライドと東京Vユースの『勢い』が激突する。そこで点を取ると、誰よりもしたたかに狙っているのは、深澤かもしれない。

(取材・文 片岡涼)

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