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[アジア大会]なでしこが北朝鮮とドローもGL首位通過!

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 18日、第16回アジア競技大会(中国・広州)女子サッカーのグループリーグ最終戦が行われ、UNIVERSITY TOWN MAIN STADIUMでは日本(なでしこジャパン)対北朝鮮が行われた。試合はスコアレスドローに終わったが、日本が首位通過を決めた。

 日本が入ったグループBは同Aより参加国が少ない3チームのため、休息は十分。決勝トーナメントを前に、実力が拮抗した両者の戦いは激戦となった。

 立ち上がりを制したのは北朝鮮。右サイドからえぐられ、中でキム・キョンファが待つが、ここはゴールラインを割った。8分、日本が反撃に出る。右サイドの近賀ゆかりからのボールを大野忍がフィニッシュ。早いテンポで攻撃を組み立てる。続けてリズムを作りたい日本だが、北朝鮮の徹底したロングフィードに合わせるように、ポジションが流れ、思うように攻撃を組み立てることができない。それでも26分には近賀のスルーパスをソン・チョンシムがクリアしたところを宮間あやがシュート。その3分後には、大野、近賀へとつなぎ、山口麻美が放ったシュートがクロスバーを叩く。前半終了間際には2本連続で北朝鮮にCKを与えてしまうが何とか乗り切り、スコアレスで前半を折り返した。

 初戦のタイ戦とは異なる北朝鮮のハイプレッシャー、さらに時間をかけずにDF裏へ供給するスピードに、後半もなかなかいつもの攻撃を繰り出すことができない日本。パスミスも目立ち、その度に北朝鮮の攻撃のリスタートが切られる。時間の経過に伴い、DFラインに切り込まれるシーンも増え、センターバックの岩清水梓熊谷紗希らが、体を寄せていけば、ボランチの阪口夢穂もバイタルエリアでスライディングでクリアを見せるなど、守備に終われる時間帯が続く。58分には、文字通り北朝鮮に猛攻を仕掛けられる。ゴール前でのパチンコのような蹴り合いに日本は6人がかりで対応。こぼれ球に反応したソン・チョンシムの強烈なシュートに守護神・山郷のぞみがファインセーブを見せた。72分にも、ラ・ウンシムと1対1という絶対絶命のピンチも山郷は跳ね返す。途中、「自分たちで、リズムが悪くなったら変えようと思っていた」(澤穂希)という4-1-4-1にシステムを変更してみたものの、流れは変わらずスコアレスドローで終了。
 攻撃面での立て直しは叶わなかったが、失点0には押さえることに成功し、得失点差で日本はグループA1位で決勝トーナメント進出を決めた。

 日本は準決勝でA組2位の中国と対戦することが決まった。北朝鮮は同1位の韓国と対戦。

[写真]北朝鮮でのエース澤。ネットを揺らすには至らなかった

(取材・文 早草紀子)

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