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「ザックさんが見に来てるというので」。広島・李が2発で代表アピール

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[11.20 J1第31節 広島4-0新潟 広島ビ]

 サンフレッチェ広島のFW李忠成が日本代表入りを猛アピールする2ゴールを決め、4-0勝利に導いた。アルベルト・ザッケローニ監督が視察に訪れた中、後半20分にセットプレーのこぼれ球を押し込んで2-0とすると、その3分後にはドリブルから元日本代表DF永田充を股抜きで交わし、最後はループでGK東口順昭の頭上を抜くビューティフルゴールを決めてみせた。

 「最高です! ザックさんが見に来てるというので、ドリブルからのシュートを意識して、ゴールを決めました」

 試合後のヒーローインタビューで李は満面の笑みを浮かべた。2試合ぶりのゴールで今季通算9得点としたが、何とホーム戦では6試合連続のゴール。「みんなのおかげです。応援があるからこそ、ゴールが取れた」とサポーターに感謝の言葉を口にした。

 FW佐藤寿人が右肩手術から復帰し、先発争いが激化している中、この日も李が先発を勝ち取った。日本代表入りをアピールするだけでなく、クラブで試合に出続けるためにもゴールが必要だった。

 李が試合を決める3点目を決めたおかげか、ユース出身のルーキーFW大崎淳矢にリーグ戦初ゴールが生まれた。3-0の後半40分に李との交代で出場すると、その2分後に積極果敢なドリブル突破でPKをゲット。途中出場していたエース佐藤に譲られる形でキッカーを務めると、しっかりと4-0とするゴールを決めた。大崎の突破も素晴らしかったが、その流れは李の複数得点にあったといっても過言ではないだろう。

 これで勝ち点を48に伸ばし、順位を7位に上げた。目標とするACLへは残り3試合で3位G大阪と8差あるため絶望的だが昨年のように4位で終えれば、天皇杯の結果次第でACLに出られる可能性がある。李は「広島らしい楽しいサッカーをして勝ちたい」と最後まで必死のプレーを続けることを約束していた。

(文 近藤安弘)

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