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[アジア大会]なでしこ、大野ゴールで延長戦を制し決勝進出!

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 第16回アジア競技大会は20日、女子サッカーの準決勝が行われた。地元・中国と対戦したなでしこジャパン(女子日本代表)は延長戦の末に勝利し、決勝進出を決めた。

 地元国との準決勝は完全アウェイの、まさに激闘となった。立ち上がりは両者ともに落ち着いて相手の動きを見ながらのスタートとなった。6分にCKのチャンスを掴んだのは日本。クリアボールに高瀬愛実が反応するが、CKへ逃げられてしまう。このCKで、ニアに走り込んだ澤穂希がゴールを狙うも再び中国DF陣に阻まれる。幾度か日本が中国エリア内に侵入するも、寄せの早い中国の守備の前に決定機を作ることができない。さらにはルーズボールを支配できなくなり、30分を経過する頃には、形勢はすっかり逆転してしまっていた。42分には、PANG Fengyueに右サイドを破られ、ゴールを割られたかに見えたが、これはオフサイドフラッグが上がった。44分にも、FKからLI Linに頭で狙われるがバーの上。前半は何とか中国の猛攻を凌いで0-0で折り返す。

 後半も立ち上がりから中国ペース。中盤でボールを落ち着かせることができずに、苦しい展開は続く。それでも58分、宮間あやがFKをDFの裏へ蹴りいれると、その難しいボールに澤が食らいつく。しかし惜しくも触ることはできなかった。79分には、今度は中国のYUAN Fanがヘディングシュートをピタリと合わせてくるが、これはGK山郷のぞみの正面。ピンチを乗り切った。

 81分、大きなチャンスが日本にやってくる。高瀬のパスを受けた大野忍がフリーで受けてシュート。しかし、ゴールネットを揺らすことはできなかった。その後も互いに好機を作るもスコアに結びつけられないまま、試合は15分ハーフの延長戦に突入した。

 息を飲む展開の中、108分ついに試合が動いた。中国の攻撃を凌いでいた日本が、中国DFのクリアボールを近賀ゆかりがシュート、GKが弾いたところを大野が決めた。「(大野)らしくないと、HTにみんなから言われるほど、(シュートが)慎重になってた。澤さんから、まだチャンスはあると声をかけてくれてましたし、絶対に決めなくてはいけないと思いました」と大野は振り返る。
 このゴールが決勝点となり、日本は1-0で中国に勝利。2大会連続の決勝進出を決めた。

 もう一方の準決勝は北朝鮮が延長の末に3-1で韓国を下し、決勝戦はGグループリーグの再選となる日本対北朝鮮という組み合わせとなった。

(取材・文 早草紀子)

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