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[選手権]4戦連発の立正大淞南MF加藤は不発「得点王は樋口君がとると思います」

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[1.8 全国高校選手権準決勝 立正大淞南0-0(PK6-7)滝川二 国立]

 エースの連続ゴールストップと同時に立正大淞南の進撃も止まった。今大会、4試合連発の計7得点を挙げているMF加藤大樹(3年)は右MFとして先発出場。前半はシュートゼロに終わったが、「加藤は90分走りきる運動量がある」(南健司監督)と前線でプレーした後半はシュート3本を放った。特に後半43分にはFW池田拓生(3年)のスルーパスに快足を生かして抜け出すと、飛び出してきたGKを左側からかわす。後はゴールへ押し込むだけだったが、慌ててしまったか、立正大淞南を決勝へ導くはずだったシュートはゴール左外へ外れてしまった。シュートが外れた瞬間、加藤、そしてベンチの控え選手たちもがその場に崩れ落ちた。

 帝京大可児(岐阜)戦の2発に始まり、野洲(滋賀)との2回戦ではハットトリック。当初チームの全ゴールをたたき出していた快足アタッカーは「ボール来そうなところに信じて走ったり思い切って仕掛けるということを考えてきた。ゴールがしっかり見えていた。成長したかなと思う」と4試合連発で大会の主役のひとりとなった。そして「本当にこれるとは思っていなかった」という国立での準決勝進出。敗れはしたが、スピード溢れるドリブル突破と飛び出しで「シュートは下手」だったはずの加藤はその名を存分にアピールした。

 得点ランキング首位をキープし、得点王の権利を持ったまま大会を去ることになった加藤。だが「得点王は樋口君が取ると思います。きょうもすごかったし取ると思います」と、現在得点ランキング2位につける滝川二FW樋口寛規(3年)の得点王奪取を予言し、周囲の笑いを誘った。今後は、びわこ成蹊大への進学予定で「将来Jリーガーを目指す」。

(取材・文 吉田太郎)
【特設】高校選手権2010

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