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[PSM]千葉が柏を下す、204cmオーロイ獲得のPKで161cm深井が決勝点

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[2.20 ちばぎんカップ 柏0-1千葉 柏の葉]

 プレシーズン恒例となった第17回ちばぎんカップが20日、柏の葉公園総合競技場で行われ、ジェフユナイテッド千葉柏レイソルに1-0で競り勝った。後半8分、FWオーロイが獲得したPKをMF深井正樹が決めて千葉が先制すると、この1点を最後まで守り抜いた。ちばぎんカップの通算対戦成績は千葉の6勝11敗となった。

 2年ぶりのJ1復帰を果たした柏はネルシーニョ監督の下、メンバーにも大幅な入れ替えはなかった。この日の先発も新加入のMFジョルジ・ワグネルを除けば、ほぼ昨季と同じ顔触れで、2トップはFW林陵平とFWホジェルの組み合わせだった。
 1年でのJ1復帰を逃し、今季もJ2で戦う千葉はドワイト新監督を迎え、メンバーも様変わり。システムは4-2-3-1で、CBには名古屋から加入したDF竹内彬が入り、最前線には204cmのFWオーロイが位置した。
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 立ち上がり、両チームがセットプレーからチャンスを迎える。柏は前半2分、ワグネルの右CKに合わせたDFパク・ドンヒョクのヘディングシュートはDFがゴールライン上でクリア。同5分には千葉もMF伊藤大介の左CKにオーロイが頭で合わせたが、シュートはゴール左に外れた。

 柏は2列目のワグネル、MFレアンドロ・ドミンゲス、前線のホジェルとブラジル人が高い個人技でボールをキープし、中盤で主導権を握るものの、攻撃に連動性を欠き、なかなか決定機をつくれない。

 千葉も前線で起点をつくれず、柏に押し込まれる時間が続いたが、シンプルな縦パスにもオーロイが圧倒的な高さで競り勝ち、徐々に相手の注意がオーロイに集中することで周囲にスペースが空き始めた。2列目のFW青木孝太、MF米倉恒貴、MF深井正樹が前を向くシーンも増え、ボールを持てば積極的に縦に仕掛け、チャンスをうかがった。

 前半26分、DF山口慶の右クロスのセカンドボールを拾った伊藤のミドルシュートはゴール上へ。同30分には細かいパス交換で相手陣内へ攻め込み、最後は米倉のラストパスから再び伊藤がミドルシュート。しかし、これは惜しくもクロスバーを直撃し、前半は0-0で折り返した。

 後半立ち上がりに試合は動く。千葉は後半7分、深井が左サイド後方からアーリークロスを上げると、PA内でゴールに背を向けて待ち構えていたオーロイが後方からDF近藤直也に抑えられ、PKを獲得。空中戦では競り勝てないと判断した近藤はオーロイにジャンプさせまいと対応したが、井上知大主審はホールディングのファウルを取った。

 千葉はこのPKを深井が落ち着いてゴール左に決め、先制に成功する。後半10分にも米倉が積極的にミドルシュートを放つなど勢い付いた。

 早めに追い付きたい柏は後半14分、MF栗澤僚一に代えてMF茨田陽生を投入。ボランチを入れ替え、リズムを変えると、同19分にはワグネルが個人技で強引に突破しシュートを放つ場面をつくった。

 柏は後半24分、林に代えてFW工藤壮人、DF橋本和に代えてMF大津祐樹をピッチに送り込む。大津は中盤の左サイドに入り、ワグネルが左SBにポジションを下げた。

 後半27分にはレアンドロがポスト直撃のシュートを放つなど攻勢を強める柏に対し、千葉は後半31分、青木孝に代えてルーキーのFW久保裕一を投入し、最初のカードを切る。久保はそのまま2列目の右サイドに入った。一方の柏は同32分、右SBを入れ替え、DF村上佑介に代わって新戦力のDF増嶋竜也が入った。

 千葉の粘り強いディフェンスを崩しきれない柏は後半38分、ホジェルに代えてFW北嶋秀朗をピッチに送り、最後の反撃を仕掛ける。しかし、同39分、レアンドロの左CKに合わせたパクのヘディングシュートもGK岡本昌弘が好セーブ。千葉守備陣は最後まで集中力を切らさず、1-0で逃げ切った。

[写真]PKを決めたMF深井正樹とFWオーロイが抱き合う。左は佐藤勇人

(取材・文 西山紘平)

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