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[PSM]大前V弾!!新生・清水が横浜FMに勝利

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[2.20 SDT CUP 清水2-1横浜FM 愛鷹]

 Jリーグプレシーズンマッチ「SDT CUP」が20日、静岡県沼津市の愛鷹公園競技場で行われ、清水エスパルス横浜F・マリノスが対戦。MF大前元紀の決勝ゴールにより、清水が2-1で勝った。

 1-1の後半35分、清水が鮮やかに決勝ゴールを奪い取る。MF小野伸二が左サイド前方のスペースへボールを送ると、快足を生かして追いついたMF伊藤翔が必死のキープからフォローしたSB太田宏介へはたく。そしてフリーでパスを受けた太田が得意の左足でクロスを放り込むと、ファーサイドの大前が頭で千金弾を押し込んだ。

 ともに昨年から大きくメンバーの入れ替わった両チームの戦い。新加入FW高原直泰を1トップに配置する4-2-3-1システムを組んだ清水は、トップ下が小野で右MFが大前、左MFが伊藤。ダブルボランチに岩下敬輔と枝村匠馬が入り、4バックは右から新加入の村松大輔、平岡康裕、ボスナー、太田。GKは山本海人が先発した。

 一方、MF中村俊輔不在の横浜FMは中盤ダイヤモンド型の4-4-2システムでGKが榎本哲也。4バックは右から新加入の小林祐三、栗原勇蔵、中澤佑二、波戸康広。中盤の底の位置に小椋祥平が入り、右MFが谷口博之、左が長谷川アーリアジャスール。トップ下が兵藤慎剛、2トップは新加入の大黒将志と渡邉千真が務めた。

 清水の小野と高原の両雄が揃って先発するなど注目を集めた一戦は、ともにサイド攻撃からチャンスをつくり合う展開となった。清水は試合開始直後、小野の左FKからファーサイドのボスナーが頭でゴールへ押し込む。これはオフサイドの判定でノーゴールとなったが、6分に太田の左クロスに小野が飛び込むなど、サイドから決定機をつくり出す。そして10分、右サイドから左サイドへ展開すると、太田が絶妙なファーストタッチでのボールコントロールから左足を一閃。GKの手を弾いたシュートはそのままゴールへと吸い込まれた。

 一方、高いディフェンスラインを取る清水からなかなかシュートを打てなかった横浜FMだったが13分、左サイドの波戸が難しい体勢からボールを中央へ折り返すと、ニアサイドへ走り込んだ大黒が左足で合わせる。23分には同じく左サイドから波戸がクロス。ファーサイドへ飛んだボールに右SB小林が競り勝つと、最後は中央の渡邉が右足ダイレクトボレーでゴールへとねじ込んだ。

 清水は前線の高原が力強いキープと球出しを見せたほか、再三左サイドを駆け上がった太田のクロスが決定機を生み出した。一方、谷口と小椋がポジションチェンジした横浜FMは、右サイドの小林を多用しながら勝ち越しゴールを目指す。そして1-1で突入した後半開始からは前・清水のDF青山直晃、MF森谷賢太郎、FW小野裕二を投入。試合後のインタビューで木村和司監督が「勝ちにこだわっていこうとしたけど」と明かしたように、24分には勝利を目指してMF狩野健太もピッチへ送り出した。

 だが勝ち越し点を奪ったのは23分にFW永井雄一郎を投入して2トップへ移行した清水。小野や伊藤らが決定的なシュートを放ちながら決め切れずにいたが、残り10分、4年目の大前が期待に応えた。勝ち越した後、早稲田大から加入した岡根直哉、山本真希を起用して逃げ切った清水のアフシン・ゴトビ新監督は「きょうの目標は勝つこと」と満足げ。そして初となるJリーグでのシーズンへ向けて「まだやらなければならないことは多い。(ただ)ウィニングスピリッツを植えつけられると思う」と意欲と自信を口にしていた。

(文 吉田太郎)

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