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[Y☆voice80]日本高校選抜MF香川勇気(滝川二)「もっと上目指さなアカンと思ったのは柴崎クンとマッチアップしたとき」

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 高校年代の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「Youth star voice」。第80回(11年日本高校選抜編第14回)はMF香川勇気選手(滝川二高)です。
 試合を観戦したセルジオ越後氏が「攻撃のときも守備のときもいつもボールのところにいる」と絶賛した運動量の持ち主である香川選手。左足のキックも武器に選手権ではMVP級の活躍で滝川二に初Vをもたらしました。彼は高校3年間をどう感じているのか、またこれからの意気込みとは?(取材日:3月5日)

―高校3年間を振り返って
「良かったところは3年生になってチームができる前に、1年生のときに1年生だけで試合とか遠征とか行くことができて、それでみんなが仲良くなったこと。最初はそんなに強くなかったですけど、ショートカウンターのような今のスタイルが1年のときからまあまあできていたんで、チームとしては1年のときの経験が大きかったと思います。自分自身では1年のときは厳しくやっている先輩とか見てきて、自分の中でサッカーに妥協せずに追い込むだけ追い込んできた。1年、2年と朝練とかで(谷口)智紀と一緒にボール蹴ったりして基礎的な練習をかなりできたことが3年生になって生きて、みんな難しい場面でも簡単にできるようになっていた。自分の中で一番変化があったのは2年生の夏くらい。2年の前半までは全然上に上がれなかったんですけれど、2年の夏くらいからたまにAに上がれることがあって、そこでいいイメージでプレーすることができるようになった。そこから自分が上手くなっているというか、いろいろなレベルで成長できているというか、サッカーに対してもっと上を追求していこうと思えるようになった。それはみんなも同じでBのヤツ等はみんなA目指して走り込みとかやっていたので、3年になってBでやってきたことをぶつけることができた」

―セルジオ越後さんやいろいろな方に評価されたけれど、手ごたえはあった?
「夏とか自分では全然納得いかなくて、新人戦の県の決勝でも途中で代えられたり、それまでは納得していない内容でした。プリンスリーグとか何試合かでは自分のいいイメージでできていたんですけど、まだ明確ではなかった。それでも高円宮杯のエスパ戦とかレッズ戦とかでちょっとずつですけどイメージ通りにできていた。そこから徐々に練習試合とかで自分がボール持ってもそれまでよりも余裕を持てるようになって、そこから自分がしたいこととか、ボランチとしてしないといけない仕事とか、カツカツの状態ではなくて余裕を持ってできるようになってきた。奪われることとかあまりなくなりましたね。前線に入れるボールとかも合うようになっていたし、周りのみんなもボクに合わせてくれるんで。(浜口)孝太とか言ったら理解してくれるんで出しやすかったり、阿吽の呼吸というか、3年間やってきたことが選手権で一番合うようになった」

―これから先伸ばしていかないと考えていることは?
「今の時点でもっと上を目指さなアカンと思ったのは(高校選手権3回戦の青森)山田戦で柴崎(岳、現鹿島)クンとマッチアップしたとき。ハイプレッシャーでやってたつもりやったんですけど、彼は見ているところが違った。同じボランチとして、イメージというか感性がボクよりも遥かに上にいっている。試合では周囲を抑えて仕事をさせないようにして勝つことができましたけれど、彼の感性、イメージに圧倒されて自分はまだまだやと思った」

―課題を持って阪南大に入る
「阪南大はやっぱりレベル高くて。練習参加したんですけど、いいパスサッカーをするんで、そこでどれだけ自分が溶け込めるか。自分がマッチした状態でさらに自分らしさを出していきたい。前にどんどん絡んでいくタイプなんで、そういうところ出してリーグ2連覇に貢献したい。行く行くは中心選手として目指す目標を決めて、自分自身のレベル、人間性もプレーも全部のところを含めてさらに数段階上げて成長していきたい」

―コンディションも上がってきているように感じるけれど
「選手権のあとは練習ができていなかったんですけど。(高校選抜の一員として)海外にいくことができれば初めてですし頑張りたいです」

(取材・文 吉田太郎)
連載:
「Youth star voice」

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