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[被災地に希望を ベガルタ戦士の誓い]vol.5_MF松下年宏

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 東日本大震災による被害を受けたベガルタ仙台は4日から千葉・市原市内でキャンプをスタートさせた。ゲキサカでは今回、仙台イレブンの想いを取材。第5回は今季、F東京から期限付きで加入したMF松下年宏です。ホーム開幕戦前日に起きた震災。ユアスタでのプレーを心待ちにする新戦力が、決してあきらめないプレーをサポーターに約束した。

以下、一問一答

―仙台を離れて市原で合宿が始まったが?
「リーグ戦の再開の時期が決まったけど、正直、仙台はまだサッカーができる環境ではないとも思う。仙台にいると、どうしてもサッカーをやる気持ちにもなりづらい。僕たちにはやるべきことがあると思うし、こういうグラウンドを使わせてもらって、すごく感謝しています。そういう気持ちを持って、仙台の人たちに勇気を与えられるようなプレーを23日(リーグ再開初戦の川崎F戦)にしたいと思っています」

―地震が起きたときはどこにいましたか?
「家にいました。本当に死ぬかと思った。揺れもすごかったし、長かった。嫁と一緒にいられたから安心できたけど、一緒じゃなくて連絡がつかなかったらどうなっていたか……。嫁は今は(実家の)鹿児島に帰っています」

―移籍してきて1年目で地元が震災に遭った。
「地震があったのがホーム開幕戦の前日だった。僕はまだユアスタを経験していないし、早くユアスタをホームにして、試合に出たい気持ちだった。こういう状況になって、その気持ちは強くなっているし、まだちょっとしか住んでいないけど、仙台の選手として、仙台市民として頑張っていきたい」

―仙台のサポーターにこれだけは約束するという目標をお願いします。
「僕たち自身、被災して、サッカーができる環境になかったけど、どんな試合も、どんなときも全力であきらめないプレーを見せたい。僕たちにはそういうことしかできないけど、どんな状況でもしっかり戦って、強い気持ちを持って戦うことは約束します」

(取材・文 西山紘平)

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