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[被災地に希望を ベガルタ戦士の誓い]vol.7_FW赤嶺真吾

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 東日本大震災による被害を受けたベガルタ仙台は4日から千葉・市原市内でキャンプをスタートさせた。ゲキサカでは今回、仙台イレブンの想いを取材。第7回は昨季途中にF東京から加入し、4得点を決めてJ1残留に貢献したFW赤嶺真吾です。今季はエースとして期待される中、被災者を勇気づけるために「二桁ゴール」を決めることを目標に掲げた。

―リーグ再開に向けて本格的に練習が始まりました。
「監督とかの話によると、市原の方に協力を得てキャンプができているので、本当に感謝したいです。仙台を離れるのはいいのか悪いのか、という考えがありましたが、自分たちがリーグ戦再開に向けて頑張れば、被災した人たちの励みになるかもしれないので、しっかりとプレーできるようにコンディションを整えたい」

―震災時はどこで?
「ちょうど、練習が終わって、何人かでご飯を食べてました。揺れた時は、やばかったですね。言葉でいうのが難しいくらい怖かった。ほんと、初めての経験だったので。(生まれた)沖縄も(高校時代を過ごした)鹿児島もなかったので。東京では少しだけだったので、本当に“揺れた”というのは初めてでした」

―自宅はどんな状況でしたか?
「中のものが全部、食器とかタンスとか、時計も倒れていた。奥さんと子供は実家(岡山)にいたので、大丈夫でした。ちょうど、地震の次の次の日に帰ってくる予定だったんですけど、まだ実家にいますね。そのときは1人だったし、片付ける気力もないくらいでした」

―ライフラインがストップした。
「キャンプに来る前、おととい(2日)ですね。ようやくガスが通って、何とか家でシャワーが浴びれるようになりました」

―Jリーグ再開が間近。ファンもベガルタ仙台に期待しています。
「まずはしっかりコンディションを整えたいですね。個人としてもチームとしても、上を目指して頑張りたい。僕たちが頑張ることで多少の励みになるかもしれないので。ここに来る前、ボランティアに行きましたけど、頑張ってくださいと、逆に自分たちが励まされました。その人たちのためにも、順位が少しでも上に行けるように頑張りたい」

―被災地を勇気づけるため、どんなプレーを見せたいとか、何ゴール決めるとか、目標・約束はありますか?
「まずは試合に出場したら、笛が鳴るまで全力プレーで臨みたい。それを、見せたいです。それと、個人としては毎年そうですけど、10点を目標にしてやりたい。FWの競争はありますけど、コンディションを整えて頑張りたいです」

―最後に被災者の方にメッセージをお願いします。
「練習から1日1日全力でプレーして、1つでも多く得点なり、勝利を挙げられるようにしたい。そして少しでも皆さんに勇気を与えられるように頑張ります」

(文 近藤安弘)

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