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[被災地に希望を ベガルタ戦士の誓い]vol.10_DF鎌田次郎

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 東日本大震災による被害を受けたベガルタ仙台は4日から千葉・市原市内でキャンプをスタートさせた。ゲキサカでは今回、仙台イレブンの想いを取材。第10回はDF鎌田次郎です。柏から戦力外を受けて昨年から仙台に加わり、J1残留に貢献したCBだが、今季はより強い決意で地域に恩返しすることを誓った。

―Jリーグ再開が決まりました。気持ちに切り替えはできましたか?
「そうですね。再開の日が決まったので、試合に向けて100%の準備するのが、僕らの仕事。それに、もうひとつ大きな期待を背負っていると思うので、このキャンプでしっかりやりたいです」

―震災当日は?
「次の日にホームで名古屋と試合だったので、昼ごはんを食べて、少し外を歩いているときに遭いました。外に居たので、中に居た人に比べたら大したことはないかもしれないけど、感じたことのない揺れで驚きましたね。でも、自宅はたまたまた、あまり被害がなかったんです」

―ここに来る前はボランティアをされたりしました。被災者への想いもあるのでは?
「僕らが住んでる地域よりもっと大変なところがあって、僕らは被災者というのが申し訳ないくらいに思ってます。もっともっと大変な人がいる中で、僕らがプレーで勇気づけられるとしたら、そこはスポーツ選手のいいところだと思うので、それを活かしてやっていきたい。何年もかかると思うけど、僕らが先頭に立っていかないと。(プロ野球の)楽天とかスポーツチームは光を出せるような位置にいると思うので、東北の方がそう感じてもらえるように頑張りたい」

―今季、チームとして、個人として、どういうプレーで勇気づけたいですか? 監督はひとケタを掲げていますが。
「今年の補強を見ると、チームが狙っているところが分かると思う。(ひとケタを狙える)それくらいの戦力が整ったので、勝ち続けることで、東北のみなさんに励みになってもらえればと思う。個人としてはDFの選手なんで、失点を減らしたいですね。何より去年、柏をクビになって、ベガルタに拾ってもらった気持ちがある。去年もそうですが、今年はこういうこともあって、一層、恩返しするつもりで頑張っていきたい」

(文 近藤安弘)

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