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内田が日本人対決制し、日本人初の欧州CLセミファイナリストに!!

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[4.13 欧州CL準々決勝第2戦 シャルケ04 2-1 インテル]

 DF内田篤人がサッカー界の歴史に新たな1ページを刻んだ。シャルケ04(ドイツ)対インテル(イタリア)の欧州CL準々決勝第2戦。シャルケの内田、インテルのDF長友佑都ともに先発出場した日本人対決は第1戦に続いて内田に軍配が上がった。シャルケが2-1で制し、2試合合計7-3。クラブ史上初の4強入りを果たし、内田にとっても日本人選手史上初の欧州CL準決勝進出という快挙達成となった。

 アウェーでの第1戦に5-2で先勝し、圧倒的なアドバンテージを持ってホームに“凱旋”したシャルケ。「負けても突破が決まるかもしれない試合だったけど、やるからには勝ちたいので、0-0でスタートという気持ちで臨んだ」。試合後のテレビインタビューで内田が話したとおり、選手たちに気の緩みはなかった。精神的優位に立つ中、危なげなくホームで2-1勝利。連勝で準決勝進出を決めた。「それほど簡単に崩されることなく、みんなで守った結果だと思う。1点やられてしまったけど勝てて良かった」。歴史的快挙に淡々としながらも、表情には笑みがこぼれた。

 公式戦14試合連続の先発出場となった内田に対し、長友も公式戦2試合連続で先発を果たした。第1戦は内田が先発したものの、長友は後半31分からの途中出場。両者がピッチに立っていたのはロスタイムを含めた17分間のみだったが、この日は欧州CLで初めて日本人選手が先発で直接対決し、ともにフル出場を果たした。

 前半7分には見応え十分のマッチアップもあった。右サイドからPA内へ仕掛けた内田を長友がスライディングでストップ。ボールを奪い、カウンターを仕掛けようと駆け上がった。すると、今度は内田が後ろからすかさずボールを取り返す。その後も同サイドで激しくやり合い、火花を散らした。

 試合は前半44分に動いた。MFフラドのスルーパスに抜け出したFWラウルがGKをかわして右足で流し込み、シャルケが先制。2試合合計2-6とさらに突き放されたインテルも後半5分に意地を見せる。右CKからのボールをファーサイドのDFルシオが流し、最後はMFチアゴ・モッタが左足を伸ばして押し込み、1-1に追い付いた。

 しかし後半36分、シャルケはセンターライン付近でボールを奪うと、ラウルのスルーパスにDFヘーベデスが抜け出す。長友が必死に戻るが、追い付くことはできず、ヘーベデスがダメ押しゴール。2試合合計7-3とし、インテルの息の根を止めた。

 シャルケの準決勝の相手はマンチェスター・U(イングランド)。前回王者に続き、今度はイングランドの名門と対戦する。日本人初の欧州CLセミファイナリスト。長友から「ウッチー(内田)が僕ら日本人の分を背負って戦ってくれると思う。ウッチーにすべてを託して、僕は自分自身を見つめ直して頑張っていきたい」とエールを送られた内田は「みんなで守って攻めて、自分がどうこうよりもチームが勝てればと思う」と強い決意を口にしていた。

(文 片岡涼)
欧州CL10-11特集

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