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[MOM134]桐蔭横浜大GK大場浩哉(4年)_公式戦2戦目の出場も、リベンジ果たした守護神

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.18 第35回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東代表決定戦Cブロック・1回戦 青山学院大0-1桐蔭横浜大 緑が丘]

 17本ものシュートを打たれたが無失点での勝利を収め、2回戦突破を決めた。関東2部リーグ所属の桐蔭横浜大が同1部所属の青山学院大に1-0の完封勝利。ゴールマウスを守ったGK大場浩哉(4年=仙台ユース)は「きょうはボールに反応できていたし、自分の体も軽かったので」と笑顔をみせた。後半に相手がみせた怒涛の攻撃を幾度もストップ。サイドから攻め込まれても冷静に対応し、不意打ちのミドルシュートも難なくセーブした。

 大学サッカー4年目を迎えた大場にとって、公式戦での出場は今回が2度目。奇しくも過去の出場は昨年のリーグ戦、0-2で敗れた青山学院大戦だった。「個人的にはリベンジだった。それで失点0で勝てたのが良かった」。試合後、守護神の表情は清々しさに溢れていた。今季は開幕戦から3試合でメンバー入りも、出場はなかった。それでも「しっかり準備していたので」と話す通り、黙々と練習を重ねて、いつの日か訪れるチャンスに備えていたのだ。そして、見事に結果を出した。

 最終学年として迎えた今季は、スタートからスムーズだったわけではない。東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県出身の大場にとって「精神的にはキツイときもありました」。沿岸部にある自宅は「住めないわけではない」という状況だが「友だちの家とかはないくらいで……」と話す。それでも一度地元に戻り、友人に会う中でいろいろと心の整理がついたようだ。

 現在、リーグ戦で3位の桐蔭横浜大は21日に、首位・関東学院大戦を戦う。「この試合が今後大事な試合になると思ってる」と八城修監督が話すとおりに、昇格をめざして年間リーグを戦っていく上で、上位同士の対決で勝ち点を手にできるかどうか。非常に重要となる一戦だ。大場は、宮城県仙台市の中学校で教育実習が控えているため、関東学院大戦を最後に約1ヵ月、チームを離れることになる。まずは週末のリーグ戦へ向けて、これまで同様にしっかりと準備をして臨んだ後、「3位でいい位置につけているので1部昇格をめざして、みんながやってくれると思います」と仲間に思いを託す。

(取材・文 片岡涼)
連載:大学マン・オブ・ザ・マッチ
大学サッカー特設:関東1部

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