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鹿島は0-3完敗で3大会連続のベスト16敗退

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[5.25 ACL決勝トーナメント1回戦 FCソウル3-0鹿島 ソウル]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は25日、決勝トーナメント1回戦を行い、韓国・ソウルでFCソウル(韓国)と鹿島アントラーズが対戦。前半38分にFWバン・センハンのゴールで先制したソウルは後半10分にFWダムヤノビッチが追加点を決めると、ロスタイムにはMFコ・ミョンジンがダメを押し、3-0で快勝した。悲願のアジア王者を目指した鹿島は3大会連続となるベスト16敗退。またしても“鬼門”のラウンド16で散った。

 鹿島は21日のJ1浦和戦(2-2)で温存されたMF小笠原満男、DF新井場徹が先発に復帰。新井場は右SB、小笠原はボランチに入り、浦和戦にボランチで先発したMF増田誓志が2列目の左サイドに入った。前線ではFW大迫勇也に代わってFWカルロンが公式戦6試合ぶりに先発した。
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 苦しい試合となった。立ち上がりからホームのソウルがボール支配率を高め、鹿島を押し込む。前半5分、DFヒョン・ヨンミンの左クロスに合わせたFWダムヤノビッチのヘディングシュートはGK曽ヶ端準がキャッチ。同28分にはDFイ・ギュロのスルーパスにダムヤノビッチが抜け出し、右足でシュートを狙ったが、GK曽ヶ端が何とか抑えた。

 前線で起点をつくれず、なかなかボールを前に運べない鹿島は終始、劣勢の展開となった。中盤のセカンドボールも拾えず、サイドからソウルに攻め込まれ、ピンチの連続。前半37分、イ・ギュロの右クロスのこぼれ球を狙ったダムヤノビッチの右足ボレーはゴール上に浮いたが、同38分、ついにゴールネットを揺らされた。

 ソウルは前線でDF伊野波雅彦に競り勝ったダムヤノビッチが自らドリブルで仕掛け、右に流すと、走り込んだFWバン・センハンがダイレクトで右足を振り抜く。DFアレックスの股間を抜いたシュートはゴール左隅に吸い込まれ、ソウルが先制点を奪った。

 その後もチャンスをつくり続けるソウルは前半40分、左クロスに逆サイドから走り込んだMFコ・ヨハンがダイビングヘッド。同41分にはMFジェパロフが左サイドから中に切れ込み、右足でミドルシュートを狙った。同43分、MFコ・ミョンジンの左クロスに合わせたバン・センハンのヘディングシュートはわずかにゴール右へ。鹿島とすれば、相手のシュートミスに救われ、何とか最少失点で前半を折り返す形となった。

 鹿島は後半開始からカルロンに代えてMFフェリペ・ガブリエルを投入。4-2-3-1にシステム変更し反撃を狙った。後半3分、増田の左足ミドルはゴール上へ。この試合、ようやく初めてのシュートを打ったが、流れを変えることはできなかった。

 ソウルは後半10分、GKからのロングキックにバン・センハンが競り勝ち、こぼれ球を拾ったジェパロフが左サイドを駆け上がる。ピンポイントクロスに合わせたのはダムヤノビッチ。左足で豪快にゴールネットを揺らし、2-0とリードを広げた。

 追い込まれた鹿島は後半21分、増田に代わってMF遠藤康がピッチに入る。同26分にはその遠藤が倒され、左45度の絶好の位置でFKを獲得した。MF野沢拓也が直接右足で狙うと、GKが前に弾いたボールをDF岩政大樹が蹴り込み、ゴールネットを揺らしたが、オフサイドの判定。野沢が蹴った瞬間、岩政はオンサイドのポジションにいたが、副審の旗が上がり、得点は認められなかった。

 鹿島は後半35分、DFアレックスに代えてDF西大伍を投入し、最後のカードを切る。まずは1点を返して追い上げたかったが、その後も効果的な攻撃の形をつくれず。終盤は守備を固めるソウルの前になすすべなく零封負け。後半ロスタイムにはカウンターからピンチを招き、飛び出したGK曽ヶ端もコ・ミョンジンにかわされて無人のゴールにシュートを流し込まれ、0-3の完敗を喫した。

(文 西山紘平)

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