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U-22代表、ロンドン五輪へ3発発進!!

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[6.19 五輪アジア2次予選 日本3-1クウェート 豊田ス]

 関塚ジャパン、ロンドンへ向けて3発発進! 1989年生まれ以降の世代で構成されたU-22日本代表は19日、ホーム&アウェー戦で行われるロンドン五輪男子サッカー競技アジア2次予選第1戦でクウェートと対戦。前半18分にMF清武弘嗣が先制ゴールを決めるなど3-1で勝利した。ただ、後半23分にアウェーゴールを許し、23日にクウェートで行われる第2戦を前にセーフティーリードを得るまでは至らなかった。

 日本は17日の練習で左足首を捻挫したエースFW永井謙佑が先発から外れるアクシデント。4-2-3-1システムの1トップにはFW大迫勇也が入り、トップ下が東慶悟。右MFが清武弘嗣で左が山崎亮平。ダブルボランチは山本康裕と山村和也が先発し、4バックは右から酒井宏樹、鈴木大輔、濱田水輝、比嘉祐介。GKは権田修一が務めた。

 キックオフと同時に右SBのA・ナセルが左タッチライン際からゴール前まで走りこむなど“奇襲”を仕掛けたクウェートだったが、日本との間には実力差があった。GKの不安定なキックが自陣でカットされ、1トップのY・ナセルを除く10人で守りながらも日本のドリブル、スルーパスの前に簡単に守りをこじ開けられてしまう。クロスを必死に跳ね返し、深いスライディングタックルによって何とか危機を凌いでいたものの、前半に関しては日本のワンサイドゲームだった。

 1対1の局面で完全に相手を圧倒した日本は、スペースを突く選手たちにも全く対応できないクウェートのゴールへ次々とシュートを打ち込む。9分、山村のインターセプトから東がチーム初シュートを放つと、10分には右サイドでDFを置き去りにした東が切り返しから左足シュート。14分にはショートパスで細かくボールを動かし、清武の右足シュートがゴールを捉えた。そして16分には右サイドを突破した酒井宏からの絶妙なクロスボールに大迫が頭で合わせる。

 再三のビッグチャンスをつくりながらシュート精度を欠き、スタジアムが溜息に包まれる回数も増えていったが18分、ついに先制ゴールが生まれる。中盤中央から山村がグラウンダーの素晴らしいスルーパスを左サイドへ展開。これを受けた比嘉がゴールラインまでえぐってクロスを上げると、GKの手の先を抜けたボールに清武が頭から飛び込み、先制ゴールを押し込んだ。

 この後、日本の攻撃への対応に慣れたクウェート守備陣を崩せずに停滞した時間が続いた。それでも37分、清武の右CKに飛び込んだ濱田が相手DFの上から豪快なヘディングシュートを叩き込み、2-0。Y・ナセルの単独突破しか攻め手のなかったクウェートも42分、右サイドを抜け出したMFアルムサウィのアーリークロスがゴールを捉えて日本守備陣をヒヤリとさせたが、これはGK権田が難なくセーブし、日本は2点差で前半を折り返した。

 後半、出足が良くなり、カウンター攻撃に人数をかけてきたクウェートに日本はPA近くまでボールを運ばれてしまう。7分にはY・ナセルが右中間から放った強烈な右足FKがゴールを襲った。それでも攻守で完全に上回る日本はセットプレー、クロスボールから決定機を連発。そして16分、前線でくさびに入った山崎が反転から右前方を走る大迫へスルーパスを通す。大迫はコントロールから右足でニアサイドを射抜き、3点目のゴールをもたらした。

 ただ、これで集中力を欠いてしまったか、22分に日本はミスから自陣でボールを失う。すると、クウェートは左サイドを突いたMFアルカハディのクロスのこぼれ球を拾ったMFジャゼアが、豪快な右足シュートを叩き込み、貴重なアウェーゴールを奪った。

 日本は18分に山崎に代えてFW原口元気を投入し、24分には山本からMF山口螢へとスイッチ。28分にはカウンターから東の右クロスをフリーで受けた大迫が強烈な右足シュートを放ち、29分には左サイドからカットインした原口の右足シュートがポスト左ポストを叩く。敵地での試合をより優位な立場で迎えるために追加点のほしい日本はさらに40分、東に代えてMF登里享平もピッチへ送り出す。だが、終盤ミスも増えた日本は圧倒的に攻めながら4点目を決めきることができず。ただ、ホームで貴重な勝利を挙げた日本は、2点のアドバンテージとともに第2戦を迎えることとなった。

[写真]駄目押しゴールを決めた大迫

(取材・文 吉田太郎)

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