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[U-17W杯]怒涛の6発大勝で「94JAPAN」がベスト8進出!!歴史的快挙達成

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[6・29 U-17W杯決勝T1回戦 日本6-0ニュージーランド モンテレイ]

 6発大勝で世界8強入り!! U-17W杯メキシコ大会の決勝トーナメント1回戦1日目が29日(日本時間30日)に行われた。18年ぶりの決勝トーナメント進出を果たしたU-17日本代表はU-17ニュージーランド代表と対戦。MF石毛秀樹(清水ユース)とFW早川史哉(新潟ユース)がともに2得点。今大会無得点だったエースのFW南野拓実(C大阪U-18)も待望の初ゴールを決め、オウンゴールもあり、6-0での大勝となった。
 大量リードを奪った後半40分には今大会唯一出場のなかったGK阿波加俊太(札幌U-18)をピッチへ送り、今大会の登録メンバー全21選手が出場。無失点のまま試合を終え、最高の形で8強入りを決めた。現地時間7月3日(日本時間4日朝)に行われる準々決勝では初のベスト4強進出をかけてブラジルと対戦する。

 日本は4-3-3システムを採用。GKは中村航輔(柏U-18)、DFラインは右から川口尚紀(新潟ユース)、岩波拓也(神戸ユース)、植田直通(大津高)、室屋成(青森山田高)。アンカーに喜田拓也(横浜FMユース)、右に石毛秀樹(清水ユース)、左に望月嶺臣(野洲高)、3トップは右から秋野央樹(柏U-18)、FW松本昌也(JFAアカデミー福島)、FW早川史哉(新潟ユース)が入った。

 立ち上がりこそニュージーランドの技術を前に手こずる場面があったものの、次第に自分たちのペースでボールを回し始め、流れは日本へ傾いた。そして前半15分過ぎ、日本は秋野と石毛のポジションを変更。秋野が右インサイド、石毛が3トップの右に入った。この采配が的中。秋野が中盤に入ったことで、ボールが回るようになり、チャンスをつくり出した。

 前半20分、早川から石毛へのパスは一度は相手DFに奪われるも、石毛が相手陣内の高い位置で奪い返す。右サイドからドリブルで切れ込み、角度のない位置からクロス。これがループシュートの形となり、ボールは相手GKの頭上を越えてゴールネットを揺らした。幸先良く先制に成功。さらに2分後には室屋からのパスに左サイドを抜け出した早川がクロス。石毛が右足シュートを決め、追加点を奪った。

 2点を先取した日本は足を止めることなく攻め続ける。前半32分、松本のパスを受けた石毛がPA内右からシュート。DFに阻まれるが、こぼれ球を正面の早川が右足で押し込み、3-0とリードを広げる。同42分には左サイドから仕掛けた早川が中央へ切れ込むと見せかけて、後ろから走りこんできた望月へパス。望月のシュートが相手のオウンゴールを誘い、4-0と一気に突き放した。大量リードを奪った日本は前半終了間際の前半44分、望月に代わって、今大会ゴールのないエースFW南野拓実(C大阪U-18)をピッチへ送った。

 後半に入っても攻撃の手を緩めず、立ち上がりから相手を圧倒する。南野にゴールを取らせようとチームは奮闘。サイドからチャンスをつくり、南野へボールを集めた。後半8分、室屋の左クロスに南野が走りこむがわずかに合わず。南野はピッチを叩いて悔しがる。それでも、この攻撃が後半11分に実を結んだ。松本のロングパスに左サイドを攻め上がった室屋がクロス。触れば入る絶妙なボールを南野が右足ワンタッチで冷静に押し込み、5-0と試合を決定づけた。直後の12分には松本に代わってFW鈴木武蔵(桐生一高)をピッチへ送った。

 後半35分には秋野の絶妙な縦パスに抜け出した早川が右足グラウンダーのシュートを決めて6-0。自身2点目のゴールで相手にさらなるダメージを与えた。残り時間もわずかとなり、後半40分に日本はGKを交代。最後の交代カードを切った。中村に代わって出場したのはGK阿波加俊太(札幌U-18)。これで今大会の登録選手全21人がピッチに立つことになった。無失点のまま試合は終了。日本が初戦のジャマイカ戦以来となる完封勝利、さらには6発のゴールラッシュで試合を終えた。

 過去大会ではMF中田英寿らを擁した1993年大会のベスト8が最高記録。結果としては当時に並んだ形となった。しかしながら日本開催だった93年大会は決勝トーナメント1回戦が準々決勝だったため、決勝トーナメントでの白星獲得は史上初の快挙達成となる。

 試合後のテレビインタビューで吉武博文監督は「点差はつきましたけど互いにエラーが多かったので次の試合に向けては気を引き締めたい」と大勝にも表情を引き締めた。それでも「こういう舞台で世界王者のブラジルとできるのは本当にうれしいこと。2年間、このチームでやってきたことがどれだけ通用するか、ピッチでどれだけ表現できるか楽しみ」と笑顔で話した。準々決勝は日本時間7月4日に行われ、「94JAPAN」は史上初の世界4強入りをかけてブラジルに挑む。

[写真]この日2点を決めた早川(左)と川口

(文 片岡涼)
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