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[MOM466]桐蔭学園MF山田和輝(3年)_優勝校に欠かせなかった圧倒的なキープ力

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平成23年度全国高校総合体育大会「2011熱戦再来 北東北総体」サッカー競技(秋田)
[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.3 全国高校総体決勝 桐蔭学園2-1静岡学園 八橋運動公園陸上競技場]

 「全員が主役になることができる」桐蔭学園が、攻撃スタイルを貫いたサッカーで日本一を勝ち取った。貴重な同点ゴールを決めたFW市村一貴、決勝弾のFW角宮健介ら各ポジションにヒーローがいたが、これまでの戦い同様、技巧派軍団・静岡学園をポゼッションで圧倒した決勝も、そのパスワークの中心にいたのはMF山田和輝だった。

 FW大前元紀(現清水)らを輩出した町田JFC出身。「中学時代はドリブルしかしてこなかった。この面では誰にも負けたくない」という山田はその圧倒的なキープ力と局面をひとりで打開するドリブルで存在感を放った。本人は「途中足が止まって迷惑をかけた」と首を振ったが、それでも相手の逆を取る技術と身のこなしの前に静岡学園の中盤は、何度も逆を取られてついて行くことができず。背番号7に何度も自由を与えてしまっていた。そして正確なFKで角宮の決勝ゴールも演出した山田は、活躍を認められて大会優秀選手にも輝いた。

 厳しいプレッシャーの中でもボールを失わない。中盤には攻守に大車輪の活躍をしてみせたMF進藤圭介ら特に技術の高い選手の揃う桐蔭学園だったが、彼のテクニックは欠かせなかった。「自分もボールを取られなくて自信になった。ただ今の自分のプレーは相手を抜いたところで終わっている。あとはシュートですね。点取ったりアシストしたりしていきたい」。全国舞台でそのドリブルが通用したことで、手ごたえを得て帰ることができる。ただ、チームを助けるためにより試合を決める存在にならなくてはならない。新たな目標ができたことは大きな収穫だった。「とにかく優勝できたことはうれしい。いろいろな人に支えられて恩返しできたと思う」と感謝した山田は、再び全国舞台で輝きを放つため、その攻撃力をさらに磨いて選手権に臨む。 

(取材・文 吉田太郎)

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