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[MOM149]明治大FW阪野豊史(3年)_「まずは守備から」献身的なストライカーが2発!!

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.7 第16回東京都サッカートーナメント学生系の部・決勝(Bブロック) 明治大3-1慶應義塾大 日体大G]

 早い時間に先制点を奪われたが明治大のフレッシュなホットラインがチームに勝利をもたらした。この日、2点の活躍をみせたのはFW阪野豊史(3年=浦和ユース)だった。いずれもMF三田啓貴(3年=F東京U-18)のパスからゴールを決めた。

 0-1で迎えた前半5分、三田のスルーパスに相手CBの裏へ抜け出して同点弾。フリーでのシュートにプレッシャーを感じ、「ヤバイかも」と思ったというが冷静にゴールを決めた。さらに準々決勝の日本体育大戦から中1日という過密日程にも、疲労をみせることなく最後の最後まで走りぬく。そして試合終了間際の後半44分、またも三田のアシストからゴールを奪った。

「三田がボールを持ったら裏を狙うように心がけている」という阪野が2得点の活躍。昨季はMF山田大記(ともに現・磐田)、MF小林裕紀、FW久保裕一(現・千葉)らが明治大の攻撃を担っていたが、しっかりと“世代交代”をアピール。新たな明治大の攻撃の形をみせつけた。

 阪野の活躍を神川明彦監督は「阪野は素晴らしい」と一言。「最後の最後まで走りきっていたし、3点目のゴールは、その“ご褒美”のようだった。この試合をきっかけに、これからもやっていって欲しい」と惜しみない賞賛の言葉を送った。

「全部得意じゃないし、不得意じゃない。強さがあるくらいなので。あえて言えば集中力には気をつけてます。その瞬間に集中していないと、いつかチャンスが来たときに決められないかもしれないので」。わずかなチャンスを見逃さず、しっかりとゴールへ結びつけたのも、日頃の心がけがあったから。FWらしくワンチャンスをものにした。

 今季はここまでも好調を維持しており、リーグ戦や総理大臣杯でも得点を決めているが、本人は「得点よりもまずは守備で頑張ってやっていきたい。気持ちをみせるプレーををしないと」と、ゴールよりも、まずは守備でチームに貢献したいと口にする。この日も2点リードで迎えた終了間際のロスタイムにも、自陣内深い位置のコーナーまで相手を追っていき、守備に奔走した。

 FC町田ゼルビア戦へ向けては「点を取りたいとも思うが、まずはチームのために。守備から頑張って勝利につなげたい」と力を込めた。献身的な明治大の新ストライカーがチームに勝利を呼び込んでいく。

(取材・文 片岡涼)
連載:大学マン・オブ・ザ・マッチ

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