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302日ぶり復帰の駒野がゴール演出、内田・長友に「ライバル意識はある」

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[8.10 キリンチャレンジ杯 日本3-0韓国 札幌ド]

 302日ぶりの復帰戦で貴重な追加点を演出した。昨年10月12日の韓国戦(0-0)以来、約10ヵ月ぶりの代表復帰を果たした日本代表DF駒野友一(磐田)が左SBで先発。所属する磐田でも右SBを務めており、「左SBは久しぶり。何年かぶりだったのでどうかなと思ったけど、うまく入ることができてよかった」と、手探り状態から徐々に本領を発揮した。

 1-0の後半8分に生まれたFW本田圭佑の追加点。中央のFW香川真司から左サイドでパスを受け、ドリブルで仕掛けた。マークに来たFWパク・ジュヨンの股間を抜いて中に切れ込むと、角度のない位置から左足を振り抜く。「あそこまでいったので仕掛けて、うまく股抜きできた。目の前に一人しかいなかったので。ゴールが近かったので狙ったら、結果的にゴールにつながってよかった」。駒野の強烈なシュートをGKが前に弾き、こぼれ球をFW清武弘嗣がワンタッチで落として本田が左足でゴール左隅に流し込んだ。

 “因縁”の日韓戦だった。昨年10月12日、ソウルでの韓国戦。右SBで先発したが、前半12分にMFイ・チョンヨンと交錯した際に右上腕骨を骨折。長期離脱を強いられ、代表からも遠ざかった。それでも「周りから言われることはあったけど、個人としてはそれよりいいプレーをして勝利に貢献しようと思っていた」と平常心でプレー。ゴールに絡み、3-0の完封勝利に貢献することで“借り”を返した。

 DF長友佑都が右肩脱臼で離脱中という“チャンス”を生かしての代表復帰、そして先発出場だった。左右両SBをこなせる駒野だが、右はDF内田篤人、左は長友と欧州のトップリーグでプレーする強力なライバルとのポジション争いに勝たなければならない。「ライバル意識? (代表に)選ばれている以上はあるし、このまま(レギュラーで)やり続けたい気持ちはある。Jリーグでいいパフォーマンスを続けることが大事だと思う」。自身3度目のW杯出場へ。“代役”で終わるつもりはない。

(取材・文 西山紘平)

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