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日本vs韓国 試合後の選手コメント

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[8.10 キリンチャレンジ杯 日本3-0韓国 札幌ド]

 日本代表は10日、札幌ドームで韓国代表と対戦し、3-0で快勝した。1月のアジア杯以来の代表復帰を果たしたFW香川真司(ドルトムント)が前半35分に先制点を決めると、後半8分にMF本田圭佑(CSKAモスクワ)が追加点。同10分には香川がこの日2点目となるダメ押しゴールを決め、永遠のライバルである韓国を一蹴した。
以下、試合後の選手コメント

●FW香川真司(ドルトムント)
「1点目は自分らしいゴールだった。チュンくん(李)はああいうプレーがうまいので、やりやすい。2点目は自分の良さが出た。どちらもイメージ通りに決められた。いい流れからシュートを打つことができた。ゴール前の感覚は自分の良さ。ブランクがあってもそこは関係ない」
―本田圭佑らとチャンスをたくさんつくっていたが?
「(2列目で)いい距離でできたし、しっかりボールをつないでできていたので、チャンスを多くつくれたのだと思う。感覚が近いし、イメージを共有できた」
―韓国に勝って、来月から始まるW杯予選に弾みになるのでは?
「W杯予選は厳しい戦いになる。そんなにうまくいかないと思うので、チームでしっかりやりたい。今日は韓国もプレッシャーがなかったし、体を当てに来ていなかった。今日はすべてのタイミングが良かったけど、参考にならない。アジア杯のときとも違った。親善試合ということで、相手も100%ではなかった。韓国に3-0で勝ったのは良かったけど」
―1月以来の代表戦、しかもケガをした韓国が相手で、怖さはあった?
「ケガをしたときは落ち込んだが、それを受け止めてやるしかないと思っていたし、今日の試合に関してはどこかに怖さがあったけど、しっかり試合前に整理して無心になってやった」
―試合前に黙とうをした。
「松田さんの映像を見て知っていた。素晴らしいサッカープレイヤー。自分自身、松田さんが力をくれるようにと祈って試合に入った」

●FW本田圭佑(CSKAモスクワ)
「毎回試合には勝たないといけないと思っているが、今回は内容にこだわっていた。いかにしてシュートまでもっていくかを僕の中でテーマにしていた。欧州で戦うのとアジアで戦うのとでは戦い方も変わってくる。こういう勝ち方ができれば自信も付くし、次の準備もできる。大事なのはいい内容で勝つこと。なんとなく勝つんじゃなくて、自分たちのサッカーをして勝つことが必要だし、今日はそういう試合ができた」
―どんなプレーを心がけた?
「これをやろうと思ったことがない。いつも試合が終わってから、こんなパフォーマンスをしたのかと笑って見ている。自分がどんなパフォーマンスをしたのか、端から見ないと、カッコよかったのかカッコ悪かったのか分からない」

●FW清武弘嗣(C大阪)
―A代表デビューとなったが?
「あっという間に終わった。中盤では取られたくなかったし、ヤットさん(遠藤)にも軽く言われていたので、球離れは意識していた」
―ゴール前に顔を出すことでアシストも生まれたが?
「ゴール前に入ることは意識していたし、それがいい形で出た。アシストできたのはよかったと思うけど、シュートを打てなかった。ミスもあったし、もう少しボールに絡めればよかった」
―これから代表でやっていく自信も付いた?
「雰囲気はつかめたけど、もっと自分を出せるように積極的にやれればよかった」
―海外組とプレーしてみて得たものは?
「すべてが勉強になった。それをいい形で自分のプレーに反映させていきたい。海外組の選手と一緒にプレーできたことは自分の成長につながると思う」

●FW岡崎慎司(シュツットガルト)
―ケガの状態は?
「大丈夫です。やれそうかなと思って続けた。今まで打撲でやれないことはなかったので。ただ、全力を出せなかったから、たぶん交代するだろうなとは思っていた」
―3-0という結果については?
「自分たちのリズムで入れた。緊張感を持って、W杯予選前にいい試合ができた。自分たちのサッカーはこれだというのを見せられたのはよかった。ただ、W杯予選はこういう風にはいかないと思う。終盤はパワープレーでやられていたし、失点してもおかしくなかった。最後の方は大量リードしていたこともあって軽いミスがあったけど、あれがW杯予選では一番怖い」
―アジア杯の韓国戦と比べると素晴らしい内容だったが?
「それと比べるとあれだけど、韓国はまだまだ底力があると思う。ただ、今日はホームなので自分たちの方が強い気持ちで臨めた」
―途中交代で消化不良に終わった?
「今日もちょっとしかプレーできなくて、シュツットガルトでもちょっとしかプレーしていない。狙いとしているのはゴールだし、それを逆算してプレーできるようになっている。パス交換をいい意味で壊せるような。流れを崩さないようにしながら、タイミングよく違うことをできれば相手も怖くなると思う」
―代わって入った清武が2アシストしたが?
「若い選手はどんどん出てくる。自分も頑張らないといけないし、そんなに意識はしていないけど、刺激になる」
―香川が入ったことで変化は感じた?
「(香川)真司が入ると、遅く攻めるところと速く攻めるところで違いが出る。真司でスイッチが入る。僕と(本田)圭佑と合わせて3つのスイッチがあって、真司の場合、それが強烈なスイッチになって相手の脅威になる」

●MF長谷部誠(ボルフスブルク)
「中盤のこぼれ球を意識して拾おうと思っていた。うまく拾えているときはいい流れでできた。清武とかが入って、初めてだけど生き生きやってくれて、他の途中から入った選手も前に前にプレーしてくれた。チームにまた競争が出るし、それがチーム力を上げるには必要なことだと思う」
―韓国の印象は?
「正直、向こうの怖さはまったくなかった。韓国、どうしちゃったのかなと。パク・チソンが抜けて、ケガで何人かいなかったけど、今日の韓国はうまくいかない感じだった。自分たちがよかったのもあると思うけど」
―去年のW杯前に0-2で負けた借りは返せた?
「サポーターの皆さんには気分よくなってもらえて、少しはあのときの借りも返せたのかなと思うけど、今日は韓国に『日本にはしばらくかなわないな』という意識を植え付けられたことが一番大きい」

●MF遠藤保仁(G大阪)
―練習期間が短い中でこれだけの試合ができた。
「アジア杯でやっていたメンバーがほとんどだったし、清武、コマ(駒野)、阿部ちゃんが久しぶりなぐらいだった。これぐらいやれて当たり前だと思うし、これからもこういう日程になる。W杯予選もしっかり戦っていきたい」
―韓国の印象は?
「ザックさんになってから一番手応えのない韓国だった。自分たちが成長しているのかは分からないけど」
―キリン杯は3-4-3で戦い、2戦連続スコアレスドローだった。
「キリン杯は3-4-3にチャレンジして、うまくいったところもうまくいかなかったところもあった。今日の形はみんな慣れているし、W杯予選でも圧倒して勝っていって、予選の中でも(3-4-3を)使える状況にできればいいと思う。公式戦でも使えるように。そういう形に持っていければ」

●DF駒野友一(磐田)
―得点に絡んだシーンは?
「あそこまでいったので仕掛けて、うまく股抜きできた。目の前に一人しかいなかったので。ゴールが近かったので狙ったら、結果的にゴールにつながってよかった」
―韓国に3-0というスコアで勝ったことについては?
「驚きとかはないけど、日韓戦は特別燃えるところもあるし、結果として3-0で勝てたことには、今の日本の成長が表れていると思う」
―久々の代表戦だったが?
「左SBも久しぶりだった。何年かぶりだったのでどうかなと思ったけど、うまく入ることができてよかった。失点をゼロに抑えられたことはよかった」
―SBには内田、長友という海外組がいるが、ライバル意識は?
「(代表に)選ばれている以上はあるし、このまま(レギュラーで)やり続けたい気持ちはある。Jリーグでいいパフォーマンスを続けることが大事だと思う」
―ケガをした韓国戦での復帰となったが?
「周りから言われることはあったけど、個人としてはそれよりいいプレーをして勝利に貢献しようと思っていた」

●DF吉田麻也(VVV)
―韓国に3-0で完封勝利した。
「思ったより前から来なかったし、ミスも多かったと思う。ただ、いろんな意味で今日は僕らが勝たないといけない試合だったので、勝って良かった。3バックと4バックについては、僕はどちらでも変わらない」
―今日はDFラインの顔ぶれで左SBが替わっていたが?
「駒野さんでも槙野さんでも、だれが出ても大丈夫。これからやるW杯予選は、毎回同じメンバーでやるということにならないし、だれが出ても共通理解を持つことが大切だと思う。そもそも僕も新しい選手だし」
―今後大事なことは?
「集まったときだけではなく、チームに帰ってからどう成長していくか。だれかがケガをすれば若い選手にチャンスが回ってくるわけだし、それをつかまないといけないと思う」

●DF内田篤人(シャルケ04)
「相手を疲れさせる、そういうパスワークができていた。みんなも、(香川)真司もパスは回せるし、久しぶりに後ろから見ていてパス回しがいいなと思った。今日は回そうと思えば回せていた」
―ポストに当たったシュートは惜しかった。
「うまく抜けていたので、シュートが枠に入れば良かったのだけど」
―右サイドで清武と一緒にプレーしてどうだった?
「頭がいい。持っている、持っていないじゃなく、凄い。視野が広いので、だれがパートナーでもできる技術がある。若いし、自由にやってもらえればいいと思う」
―サイドでも韓国を圧倒していた。
「今日はうまくはまったと思う。距離感も良かったし、だんだん相手が疲れてきたかなというのを感じながらやっていた」

●GK川島永嗣(リールス)
「自分たちが攻撃にいって、嫌な取られ方をするとカウンターになるけど、今日は取られてもしっかり戻っていたし、相手のカウンターになりそうなときにどうすればいいかをみんなが意識していた」
―今日の勝利はW杯予選につながる?
「この試合を『点』だとは思っていない。僕らは『線』の中にいて、今日はいいプレーをして結果も付いて来たけど、次もいい形で入れるという意味では捉えていない。一つひとつ区切らないで、いい形でつながっていくようにしたい」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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