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鹿島が5連勝で5位浮上、広島は水本が頭蓋骨骨折から復帰も連敗

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[8.20 J1第22節 鹿島2-0広島 カシマ]

 J1第22節は20日、各地で9試合を行い、カシマスタジアムでは鹿島アントラーズサンフレッチェ広島が対戦した。鹿島は後半20分にDF岩政大樹のゴールで先制すると、同42分にMF野沢拓也が追加点。2-0の快勝で5連勝を飾り、5位に順位を上げた。広島は頭蓋骨骨折で離脱していたDF水本裕貴が約3ヵ月半ぶりの復帰を果たしたが、2試合連続の無得点で2連敗となった。

 4連勝中の鹿島は前節・C大阪戦(2-1)から先発1人を入れ替え、DFアレックスに代わってDF新井場徹が左SBで先発。中2日ながらそれ以外は同じメンバーで、前線はC大阪戦で1得点1アシストを記録したFW大迫勇也とMFフェリペ・ガブリエルが2トップを組んだ。
 広島は前節・名古屋戦(0-3)から先発3人を変更した。FW李忠成が体調不良で欠場。MF森崎浩司がシャドーにポジションを上げ、MF青山敏弘がボランチで5試合ぶりに先発した。左サイドはMF服部公太に代わってMF山岸智が4試合ぶりに先発。また、左CBでは水本が頭蓋骨骨折の重傷を負った5月7日の甲府戦(1-1)以来、17試合ぶりとなる復帰を果たし、ヘッドギアを着用してフル出場した。
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 試合は立ち上がりから両チームがチャンスをつくる激しい展開となった。広島は前半3分、MF森崎浩司の右CKから最後は逆サイドのMF高萩洋次郎がクロスバー直撃のシュート。同4分にも縦パスに反応したMFミキッチがPA内に進入し、前に飛び出してきたGKよりも一歩早くシュートを打ったが、惜しくも左ポストに弾かれた。

 いきなり2度の決定的なピンチを招いた鹿島もすぐに反撃。前半8分、右サイドからボールをつなぎ、フェリペのマイナスの折り返しをMF野沢拓也がシュートを狙う。同9分にもDF新井場徹の左クロスからフリーのMF遠藤康が決定的なシュートを放ったが、GK西川周作がビッグセーブでゴールを守った。

 広島も前半14分に決定機をつくる。カウンターから高萩が絶妙な浮き球のスルーパス。最終ラインの背後を取った森崎浩がGKとの1対1から左足を振り抜いたが、ここはGK曽ヶ端準が体を張ってセーブした。

 その後も攻守が目まぐるしく変わる激しい攻防が繰り広げられたが、互いにあと一歩のところでゴールを割れない。押し気味に試合を進めていた鹿島は前半30分にフェリペが左足を負傷し、FW興梠慎三と交代するアクシデント。徐々に広島も押し返していったが、前半は0-0のまま折り返した。

 広島はハーフタイムにDF森崎和幸がDF盛田剛平と交代。DF森脇良太が3バックの中央、水本が右ストッパーに回り、盛田は左ストッパーに入った。

 後半最初のチャンスは鹿島。後半2分、右サイドからのDF西大伍のアーリークロスに大迫がヘディングで合わせたが、惜しくもゴール上に外れる。その後は互いにチャンスはつくるが、なかなかフィニッシュまで持ち込めず、こう着状態に入った。

 そんな流れを鹿島が得意のセットプレーで打ち破った。後半20分、右サイドからのFK。野沢のキックにマークを振り切ってフリーで飛び込んだDF岩政大樹が豪快なヘディングシュートをゴールネットに突き刺し、先制点を奪った。

 リードを許した広島は後半26分、山岸に代えてMFムジリを投入。ムジリはシャドーの位置に入り、森崎浩がボランチ、MF中島浩司がリベロ、森脇が左MFにそれぞれポジションを移した。

 早めに同点に追い付きたい広島。後半34分にはカウンターから高萩のワンタッチの絶妙なスルーパスにFW佐藤寿人が抜け出したが、カバーに入ったDF中田浩二がスライディングタックルでボールをカットし、シュートを打たせない。

 すると後半42分、鹿島は左サイドで縦に仕掛けた興梠の折り返しをPA内でポストプレーに入った大迫が落とし、野沢が右足でゴール右に流し込む追加点。野沢の3試合ぶり今季4点目がダメ押しとなり、鹿島が2-0で勝利した。

(取材・文 西山紘平)

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