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岡崎が同点ダイビングヘッド!!ザックジャパンは敵地でウズベクとドロー

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[9.6 W杯アジア3次予選 ウズベキスタン1-1日本 タシケント]

 W杯アジア3次予選は6日、各地で第2戦を行い、日本代表はアウェーでウズベキスタン代表と対戦した。前半8分にMFジェパロフに先制点を許したが、後半20分にFW岡崎慎司が値千金の同点弾。1-1の引き分けで勝ち点1を分け合った。
 昨年10月8日のアルゼンチン戦(1-0)で初陣を飾ったザッケローニ監督は、就任からの国際Aマッチ連続無敗記録を13に更新。さらに岡田武史前監督が指揮していた昨年6月24日の南アフリカW杯・デンマーク戦(3-1)以降、国際Aマッチ17試合連続無敗(10勝7分、PK戦は引き分け扱い)となり、代表史上歴代1位の記録をさらに更新した。

 日本は2日の北朝鮮(1-0)から先発を一人変更。MF柏木陽介(浦和)に代わってMF阿部勇樹(レスター・シティ)がザックジャパン初先発を飾り、昨年6月29日の南アフリカW杯決勝トーナメント1回戦・パラグアイ戦以来、国際Aマッチ15試合ぶりの先発となった。システムは4-2-3-1のままで、阿部がMF遠藤保仁とダブルボランチを形成。MF長谷部誠がトップ下に入った。
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 ホームの後押しを受けるウズベキスタンの勢いに押された。FW本田圭佑不在のトップ下には北朝鮮戦で先発した柏木ではなく、本来はボランチの長谷部を起用。所属するボルフスブルクでプレーすることもあるポジションだが、やはり本職とは違う。相手を背負いながらのプレーが多く、つぶされる場面も目立った。

 日本は前半7分、カウンターからチャンスをつくり、FW香川真司が左サイドを駆け上がり、中央へ戻す。長谷部がPA外から強烈なミドルシュートを放つと、GKは後ろへこぼしながらも何とか抑えた。

 しかし、前に前に来るウズベキスタンの勢いを止めることはできない。直後の前半7分、MFカパーゼのシュートがポストを直撃する決定機をつくられると、同8分にウズベキスタンが先制する。波状攻撃から左サイドでFWゲインリフがボールキープ。対面するDF内田篤人を切り返しで振り切り、クロスを送ると、内田の足に当たったボールをゴール前で跳ね返そうとしたDF今野泰幸のクリアが小さくなり、こぼれ球をMFジェパロフが蹴り込んだ。

 ザックジャパンにとって、1月25日のアジア杯準決勝・韓国戦(2-2、PK3-0)以来、国際Aマッチ6試合ぶりとなる失点。早めに同点に追い付きたい日本だったが、なかなかリズムに乗れない。何度かセットプレーのチャンスを獲得するも、右内転筋痛を抱えるMF遠藤保仁がキッカーを務められない。CK、FKのキッカーを任されたDF駒野友一は流れの中でも積極的なオーバーラップからチャンスを演出したが、前半14分、駒野の左クロスに合わせたFW李忠成のヘディングシュートはGKの好セーブに阻まれた。

 日本は前半28分、ベンチからの指示でフォーメーションを変更。中盤のアンカーに阿部を下げ、その前方に長谷部と遠藤を押し出す4-1-4-1に。しかし、流れは変わらない。なかなかチャンスらしいチャンスをつくれず、逆にピンチを招く。前半36分にはジェパロフにドリブル突破を許し、フィニッシュまで持ち込まれたが、シュートは枠外。苦しい展開が続いた。

 前半45分には右後方からの長谷部のクロスを李が胸トラップからシュート。しかし、これは惜しくも右ポストに弾かれ、0-1のまま前半を折り返した。

 日本は後半開始から阿部に代えてFW清武弘嗣をピッチに送る。システムを4-2-3-1に戻し、2列目は右から清武、香川、岡崎と並び、北朝鮮戦の後半途中からの形になった。後半1分には駒野の左クロスに香川が頭で合わせるもゴール上へ。同13分、右サイドから仕掛けた清武の折り返しを香川が右足でシュート。しかし、これも大きく浮いてしまった。

 ウズベキスタンも確実にチャンスをフィニッシュまでつなげる。しかし、後半16分のジェパロフのシュートは内田が体を張ってブロック。その直後にはMFアフメドフのラストパスからカパーゼがPA内に走り込み、GKと1対1の決定機を迎えたが、シュートはミートし切れず、GK川島永嗣が正面で抑えた。

 一進一退の攻防の中、リズムよく試合を進めていたのはウズベキスタンだったが、日本は少ないチャンスを生かし、試合を振り出しに戻した。後半20分、内田の右クロスは一度はクリアされたが、セカンドボールを拾い、再び長谷部から内田へ。狙い澄ましたクロスに逆サイドから飛び込んだのは岡崎。豪快なダイビングヘッドでゴールネットを揺らし、1-1の同点に追い付いた。

 この直後に日本は2人目の選手交代。李に代えてFWハーフナー・マイクを投入し、長身ストライカーが1トップに入った。後半22分、長谷部のスルーパスに香川が抜け出すもシュートは決め切れず。同27分にはロングボールからハーフナーがDFを振り切り、フィニッシュまで持ち込んだが、GKに阻まれた。

 ホームで勝ち点3が欲しいウズベキスタンは攻撃の手を強めていく。後半23分、トゥルスノフのスルーパスに反応したジェパロフがゴール前に抜け出し、GKと1対1を迎える。ホームの観衆は総立ちとなって歓声を上げたが、ジェパロフのシュートはGK川島がビッグセーブ。勝ち越し点を許さなかった。

 ウズベキスタンは後半33分、ゲインリフに代えてFWシャツキフをピッチに送る。攻撃に人数をかけ、積極的にゴールを狙うが、日本の守備陣も集中を切らさなかった。後半37分には駒野に代えてDF槙野智章を投入。同39分、トゥルスノフのシュートには槙野が体を張り、直後のアフメドフのシュートには内田が体を投げ出してブロックした。結局、試合は1-1のまま終了。連勝はできなかったが、敵地で貴重な勝ち点1を手にし、1勝1分の勝ち点4で日本とウズベキスタンがC組首位で並んだ。

(取材・文 西山紘平)

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