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下位対決は開始2分で先制の山形が勝利!浦和は4戦白星なしに……

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[9.11 J1第25節 浦和0-1山形 埼玉]

 J1リーグは11日に第25節の第2日を各地で行い、埼玉スタジアム2002では14位の浦和レッズと17位のモンテディオ山形が激突した。どちらも下位に低迷しており、負けられない一戦となったが、山形が前半2分に奪った先制点を守り切り1-0で勝利した。4試合ぶりの白星をつかんだ山形は順位は17位と変わらないが、残留圏の15位大宮に対し、勝ち点差を8に縮めた。浦和はこれで4戦白星なし(1分3敗)。順位は14位だが、16位甲府との勝ち点差は7のままと広げることは出来なかった。

 浦和は4-5-1を採用。GKはGK加藤順大、DFラインは右から平川忠亮、山田暢久、永田充、宇賀神友弥。ダブルボランチは鈴木啓太と柏木陽介が組み、2列目は右にマルシオ・リシャルデス、左に原口元気、トップ下に田中達也が入った。1トップは高崎寛之が務めた。出場停止が明けたMF山田直輝はベンチスタートだった。

 対する山形も4-5-1を採用。GKは清水健太、DFラインは右から宮本卓也、前田和哉、園田拓也、石川竜也。ダブルボランチは秋葉勝と佐藤健太郎が組み、2列目は右に太田徹郎、左に宮沢克行、トップ下に山崎雅人が入った。1トップは大久保哲哉が務めた。

 最近3試合を1分2敗と勝利のない浦和と、勝ち点17の17位に低迷する山形。どちらも負けられない一戦だったが、アウェーの山形が幸先良く先制に成功した。前半2分、後方からのロングボールに大久保が競り勝ち、ボールがPA付近にこぼれる。これを山崎雅人が拾って仕掛け右足シュート。2試合ぶりの今季4得点目を決めて1-0とした。

 16位の甲府に勝ち点差7の同28で14位と、厳しい順位にいる浦和。何とか早い時間に追いつきたいところだったが、うまくいかない。ボールは運ぶが、ゴール前では山形がしっかりとブロックを形成。バイタルエリアにスペースがなく、崩すことはできない。さらに前半21分、直前に田中が足を痛めたためにFWデスポトビッチと緊急交代するアクシデントに見舞われた。

 浦和がボールをつなぎ、山形がしっかり守る展開が続くが、相変わらず山形はPAから15mほど前のゾーンから守備が堅くなり、浦和は打開できない。それではとA代表を経験した原口がミドルを狙う。前半36分、高崎のパスを中央で受けて右足シュート。同41分には左サイドから切れ込み右足を一閃。らしさを発揮したが、シュートはいずれもGK清水の正面を突いた。

 前半45分、浦和が絶好機を迎える。PA右から柏木がグラウンダーで楔を入れ、デスポトビッチが落としたボールを柏木が左足シュート。これはGK清水に弾かれたが、こぼれ球に鈴木が反応して押し込もうとしたが、再びGK清水に反応され、決めきることができなかった。前半は山形の1-0で折り返した。

 後半、ともにメンバー変更なくスタートした。序盤、浦和がセットプレーでゴールを狙う。同6分、左サイド、少し角度があったが、マルシオが右足で狙う。しかし、これは大きく上に外れた。その2分後、再び左サイドでFKをゲット。前回よりも少し遠目だったが、再びマルシオが右足を一閃。ぎりぎり枠を捉えていたが、GK清水にパンチングされた。

 山形は前半同様、守ってカウンターの形を取る。無理をして前からプレスに行くのではなく、中盤ではあえて浦和にボールを持たせているようだった。後半12分、山形はFKの好機を掴む。石川のキックは壁に当たって右CKとなるが、このキックを前田がファーで頭をあわせてシュート。しっかりとミートさせたが、惜しくもGK加藤にセーブされた。

 浦和は後半13分、高崎に代えてFWエスクデロ・セルヒオを送り出した。浦和は前半同様、ボールは運べるが、ゴール前で組織的な崩しができない。それではと後半19分、PA左でエスクデロの落としから原口が得意のドリブルで中央に持ち込み右足シュート。しかし、丁寧に行き過ぎたのかGK清水の正面だった。

 山形は後半21分、初めての選手交代を行った。宮沢に代えてMF宮崎光平を投入。宮崎は右MFに入り、太田が左MFに回った。後半25分、今度は浦和が動く。最後の交代カードとして鈴木に代えてMF山田直輝を送り出した。

 後半33分、山形がビッグチャンスを作った。奪ってからの速い攻撃で前につなぐ。秋葉が中央の太田になぎ、太田はダイレクトでPA右を走り抜けた宮崎にラストパス。宮崎はGK加藤と1対1となったが、これはGK加藤のファインセーブに阻まれ、追加点の好機を逃した。

 山形は後半41分、秋葉に代えてMF下村東美を投入。中盤にフレッシュな選手を入れて逃げ切りに入った。浦和は山田直と原口を中心にゴールを狙うが、山形の堅い守備に苦しむ。後半44分、右サイドからのクロスにデスポトビッチがマークを受けながらも頭を合わせたが、ジャストミートできず上に外れた。

 ロスタイム、山形は最後の交代カードを切る。後半46分、太田に代えてMF川島大地を送り出し、時間を使った。浦和はハイボールで何とかゴールをこじ開けようとするが、願いは通じない。試合はそのまま山形が1-0で勝利した。浦和は4戦連続で白星から見放された。

(取材・文 近藤安弘)

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