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[MOM153]流通経済大FWグレイブス・ジョシュア(2年)_“五輪刈りのファイター”がロスタイムV弾!!

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9・14 関東大学1部 流通経済大2-1神奈川大 セキスタ]

 “五輪刈り”のファイターが流通経済大を救った。1-1の後半ロスタイム、勝ち点3を狙って攻めた流経大は、SB比嘉祐介(4年=流通経済大柏高)の攻撃参加からスペースを突いたMF河本明人(3年=流通経済大柏高)が左クロス。これをニアサイドへ飛び込んだFWグレイブス・ジョシュア(2年=流通経済大柏高)が頭で合わせて歓喜の決勝ゴールを決めた。

 流通経済大柏高の先輩DF比嘉やチームメートに青光りした頭を「はたかれて」祝福された背番号30。リーグ戦通算3ゴール目にして初めて勝利につながるゴールとなった。それだけに「めっちゃ、うれしかった」と喜びを爆発させていた。

 髪を剃りあげたのは前日13日の午後。この日の試合に備えて会場近くの宿舎に前泊するため、バス移動する出発1時間前に決意した。「髪の毛切った後、速く走れるんすよ」というFWはベンチからの「がむしゃらにやるだけでいい」のアドバイスを受けてピッチへ。追いつくことが難しそうなボールにも、あきらめずに突進してくるジョシュアのスピード、その姿がスタンドを盛り上げ、そしてチームメートに力を加えた。そして「(突入していることを)知らなかった」というロスタイムに決めた劇的ゴール。“五輪刈り”でスピードアップし、決勝ゴールを決めたことから「これからは毎試合(髪を)切れと言われるかも」と苦笑いしていたヒーローだったが、心地よさそうな表情だった。

 後半35分のジョシュア投入がズバリ当たった中野雄二監督は「あの頭だとまるで悪いことをしたバツみたいですけど、本人は『この方が速く動けるというので』。スタッフも『調子がいい』と言ってくれていましたし、ボクの采配ではなくてスタッフのおかげです」。

 アメリカ人の父と日本人の母を持つストライカーは試合に変化を加える存在として今後も期待されそうだ。「まだまだ。(流経大には)出れなくても上手い選手がいる。メンバーに入れない人のためにも頑張ろうという気持ち。自分はまだ継続してゴールを決めることができていない。続けて決めたい」。タレント軍団を救ったファイターは安堵することなく、今後も全力でゴールを狙い続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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