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川崎F涙の9戦ぶり白星!小林弾で山形に勝利、憲剛も怪我から復帰!!

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[9.17 J1第26節 山形0-1川崎F NDスタ]

 この瞬間を待っていた。試合終了の笛が鳴った瞬間、選手たちは安堵の表情を見せ、指揮官の顔には珍しく笑顔が広がった。川崎フロンターレがアウェーの山形戦に1-0で勝利。連敗を8で止め、7月16日の柏戦(3-2)以来リーグ戦9試合ぶりの勝利をつかんだ。相馬直樹監督の進退問題も浮上した中、敵地でようやく、暗いトンネルから抜け出した。

 相馬監督は目を赤くし、試合後のテレビインタビューでは「ほっとしたのが正直なところ。やっぱり感謝ですね。選手にもそうですし、サポーターの方たちにもそうですし、スタッフとか全ての方に感謝という気持ちです。選手には『次からだけど、今日は喜んでいい』という話をしました。内容は満足度? 勝てばOKです」と喜びをかみしめていた。

 立役者の一人は、リーグ戦は5試合ぶりに先発をつかんだFW小林悠だった。後半8分、MF田坂祐介が右サイドへ縦パスを出し、MF山瀬功治が走り抜ける。前半途中から出場した元日本代表は、右足ダイレクトで絶妙なクロスを入れた。これに小林がファーから走り込み、右足を合わせてゴールネットに突き刺した。

 リーグ戦5試合ぶりのゴールで、今季10得点目の大台に乗せた小林。これが結果的に決勝弾となった。サポーターの前に訪れ、拡声器パフォーマンスを行った際は、感極まって涙を流していた。ヒーローインタビューでは、勝てなかった期間について問われると「みんな少し自信をなくしていた。相馬さんとかコーチのみなさんも必死にやってくれていたのに勝てなくて悔しかったです」と振り返り、今後については「次、勝たないと意味がない。自分もどんどんゴールを決めて、まだ得点王も狙えると思うので、狙っていきたい」と威勢のいいコメントも飛び出した。

 苦しんだ末の勝ち点3だった。川崎Fは14日にナビスコ杯の横浜FM戦(0-4)を行ったため、中2日での試合だった。だが、メンバーはMF山瀬功治に代えてMF大島僚太を、DF薗田 淳に代えてDF井川 祐輔を入れ替えただけの布陣で戦った。立ち上がり、山形の堅守に苦しんで攻めあぐね、カウンターを食らう場面もあったが、何とか井川を中心に守った。

 しかし、川崎Fにアクシデントが襲う。MF楠神順平が足に違和感を訴え、前半34分に山瀬と交代となった。だが、怪我の功名か、山瀬が持ち味の縦への速さを活かして攻撃を活性化させた。前半こそ0-0で折り返したが、後半8分に小林が山瀬のクロスから値千金弾を決めた。

 今後へのプラス材料もあった。9月上旬の日本代表合宿で、右足親指付け根の亀裂骨折で離脱していたMF中村憲剛が、後半35分に大島と代わって途中出場。次戦以降の先発復帰へ期待を持たせた。攻めながらも1-0と内容は100%満足できるものではないが、浮上のきっかけとなる白星と言える。次戦は24日に清水と対戦するが、勢いに乗って連勝をつかみたい。

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