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浦和・原口は腰を痛めて29分で途中交代も「日曜日に万全でできる」

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[9.28 ナビスコ杯2回戦第2戦 大宮1-2浦和 NACK]
 浦和レッズのA代表兼U-22日本代表FW原口元気が、2-0の前半29分に途中交代した。リーグ戦に向けた“温存策”かと思われたが、開始直後に相手選手に腰を蹴られて痛みがあったという。大事を取って自らペトロビッチ監督に申し入れ、FWマゾーラが急きょ出場した。
「ちょっと痛かった。自分から? はい。2点目が入って、勝ちがほぼ決まったので。もともと45分で交代だったので」と原口は途中交代した理由を説明した。ただ、幸い大事には至らず。「大丈夫ですよ。良い感じのトレーニングになった。良い負荷がかかって、日曜日に万全でできると思う」と残留争いをしてしまっているリーグ戦・10月2日のG大阪戦へ目を向けた。
 A代表とU-22を兼ねており、約1カ月半ほとんど休みがない状況だが、実力を発揮した。1-0で迎えた前半23分、MF山田直輝からパスを受けてドリブル突進。「自分が決めたかったけど、相手2選手が中に絞ってきたので、デスポトビッチに出した」。PA右を走り抜けた助っ人FWに丁寧にラストパスを送り、2-0とするゴールを導いた。
 原口→デスポトビッチで2戦合計4-0とリードを大きく広げ、ここから大宮が逆転するには無失点のうえで5得点が必要という状況に導いた。まさに自ら“休養時間”を作ったようなものだ。それに加え、未だリーグ戦で無得点のセルビア代表FWに、ナビスコ杯通算3得点目&来日初の複数得点を演出したことは、残りのリーグ戦、そしてナビスコ杯を考えても、大きな“アシスト”になったといえる。
 原口は「デスポトビッチも吹っ切れた感じ。良かったんじゃないかと思う。吹っ切れてくれて、Jリーグで(ゴールを)取ってくれたら助かるんで」と口にした。もちろん、リーグ戦でも助っ人FWに対して自らがアシストしたり、またコンビネーションでゴールを奪うつもりでいいる。
 予定より少し短い29分間の出場となったが、1アシストとしっかりと結果を出した。あす29日には10月のA代表の親善試合ベトナム戦、W杯予選タジキスタン戦(※日程詳細)に向けたメンバー発表があり、この日は日本代表のザッケローニ監督も視察に訪れた。原口は「たぶん、選ばれないと思う。選ばれたらラッキーくらいに考えます。アシストがアピールになったなら、良かったですけど」とだけ話すにとどめたが、存在感は見せつけた。
 仮にA代表に選ばれなくても、U-22日本代表のロンドン五輪予選に、浦和のJ1残留、そして優勝を狙っているナビスコ杯と試合がびっしり詰まっている。過密日程で負荷がかかるが、原口は「サッカーをやれるのは楽しい。ポジティブに考えています。そう気持ちを自分で持って行かないとね」。若きアタッカーは代表でもチームでも、背負う期待にすべて応えてみせるつもりだ。
(取材・文 近藤安弘)

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