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名古屋が打ち合い制し、3年ぶり8度目のベスト4入り

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[10.5 ナビスコ杯準々決勝 名古屋5-3(延長)新潟 瑞穂陸]

 名古屋グランパスが延長戦にもつれ込む激しい点の取り合いの末に、アルビレックス新潟を5-3で下し、3年ぶり8度目の準決勝進出を果たした。2度のリードを奪うも、その度に追いつかれると延長前半には、ついに2-3と逆転された。しかし、そこから怒涛の3発。前年度Jリーグ王者の意地をみせ、4強入りをものにした。

 前半15分、MF中村直志の右クロスをMFブルザノビッチがゴール正面で身体を張ってキープする。後ろのMF金崎夢生がこれを受けると、落ち着いて右足でグラウンダーのシュート。金崎の今季初ゴールで名古屋が先制に成功した。その後も名古屋がチャンスをつくり、前半を1-0で折り返した。しかし後半18分に新潟が同点に追いつく。新潟の右クロスをPA内でクリアしようとしたDF田中隼磨がトラップの際にハンド。これで獲得したPKをFWブルーノ・ロペスがGK楢崎正剛の逆を突き、冷静に決めた。

 試合が大きく動き出したのは、1-1で迎えた後半ロスタイムだった。まずは後半ロスタイム1分、DF阿部翔平の左クロスにファーサイドのFW永井謙佑が合わせて、ヘディングシュート。名古屋が土壇場で2度目のリードに成功し、このまま試合は終了かと思われた。しかし諦めない新潟は、わずか2分後に2-2の同点弾。左サイドからのロングボールにゴール前右のDF鈴木大輔が競り勝つと、左サイドから走り込んだFW川又堅碁がこぼれに反応。左足でシュートを決めた。2-2のままに90分間は終了。15分ハーフの延長戦に突入した。

 すると延長前半8分、中盤でボールを奪った新潟がショートカウンター。MF菊地直哉が右サイドを走ってきたブルーノとワンツーからPA内へ切れ込み、右足シュートを決めた。新潟がこの試合で初めてのリードに成功。3-2とついに勝ち越した。ピッチ上の選手もベンチも勝ち越しゴールに歓喜。しかし待望の逆転弾に喜んでいたのも束の間、ここから名古屋が本領発揮とばかりに果敢に相手ゴールへ襲い掛かった。

 延長前半ロスタイム2分、PA外左コーナー付近からMF小川佳純のFK。ゴール正面でフリーの永井がヘディングシュートを決めた。一度はGK武田洋平に弾かれたが、こぼれはゴールネットの中へ流れて3-3。永井のこの日2点目のゴールで名古屋が試合を振り出しに戻した。さらに勢いは止まらず。延長後半9分には、名古屋が3度目の勝ち越しゴール。小川からのパスを受け、左サイドから突破した永井が中央へ折り返す。これに途中出場のFW橋本晃司が合わせて、右足シュート。橋本のプロ初ゴールが4-3に勝ち越す得点となった。

 最後まで攻撃の手を緩めない名古屋は、終了間際の延長後半ロスタイム1分、左サイドからドリブルで仕掛けた永井がU-22代表のチームメイトDF酒井高徳に倒されて、PKを獲得。これをDF田中マルクス闘莉王が決めて、5-3と試合を決定付けた。そのまま試合は終了。一度はリードを許したものの、名古屋が圧巻の5発で新潟を突き放し、ベスト4入りを決めた。

 試合後のテレビインタビューで決勝点を決めた橋本は「途中から入ったら、絶対に決めていこうと思っていた。そうしたら永井からいいボールが来たので、決めるだけだった」とプロ初ゴールに満面の笑顔。「これからもチャンスが来たら、決めていけるように頑張りたい」と力を込めた。名古屋は、今月9日に行われる準決勝で初の決勝進出を懸けて、鹿島と対戦する。


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