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[MOM488]静岡学園DF望月大知(2年)_“未来のエースキラー”F東京U-18をシャットアウト

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高円宮杯U-18サッカーリーグ2011 プレミアリーグ イースト
[10.9 高円宮杯プレミアリーグイースト第15節 F東京U-18 0-1静岡学園 深川]

「1対1の場面は全部勝っていた。格上とやるときは本当にいい」。静岡学園の川口修監督も絶賛していたが、F東京U-18戦完封勝利の立て役者は背番号3の2年生CB望月大知だった。

 この日は全国高校総体優秀選手のCB木本泰生が累積警告のために出場停止。ただ望月は同じ2年生の吉田蒼一朗とのチャレンジ&カバーを徹底して相手をゴールへ近づけない。特に望月は指揮官も高評価していた対人の強さを発揮。177cmと決して長身ではないが、「中盤がしっかりプレスにいってくれたので、相手のバランスが崩れて足からボールが離れたところを取ろうとしていた」と次々とボールをカットして相手の攻撃を食い止めていた。

 普段はチームメートでJ注目のドリブラー、U-17日本代表MF長谷川竜也と居残り練習を繰り返している。「結構やられています」と苦笑いするものの、「竜也クンは独特のリズムでやってくるし、上手いので他の選手だと対応できる」と手ごたえを口にする。スピードを武器とする望月はこの日、U-18日本代表MF橋本拳人とも対峙。相手の強さの前に起点となることを許してしまったが、それでも飛び出してくる2列目の選手たちにはほぼ仕事をさせなかった。試合終盤には中盤を抜け出して独走しかけたFW齋藤涼太をスライディングタックル一発で仕留めて決定機を阻止。勝利への貢献度は誰よりも大きかった。

 望月は静岡学園中時代に主将としてJFAプレミアカップと全国中学校大会で優勝(当時は赤池)。昨年はU-16日本代表候補にも選出された期待のCBだ。「代表では何もできなかった。レベルが劣っていた。技術が足りないので克服しないといけない」と力不足であることを認めるものの、全国総体では「劣っている部分を相手FWに仕事をさせないことで補ってチームに貢献したい」と奮闘してチームを決勝へと導いた。そしてプレミアリーグでも最終ラインで存在感を放ち、後半戦の好成績につなげている。

「特に相手が有名な選手だと、止めないといけないと集中力が出てくる」という未来の“エースキラー”。課題の声と、ポゼッションをより高めて、守備の柱のひとりとして臨む終盤戦、そして選手権。Jユース勢を封じ込んでいるその対人の強さで今後も相手アタッカーの存在を消す。

(取材・文 吉田太郎)

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