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王者・鹿島、筑波大に2-0発進!

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[10.12 天皇杯2回戦 鹿島2-0筑波大 カシマ]

 第91回天皇杯全日本サッカー選手権は12日、2回戦第3日を行い、茨城県のカシマサッカースタジアムでは昨年度優勝の鹿島アントラーズが茨城県代表の筑波大を迎え撃った。鹿島は前半33分にFW田代有三、同38分にはFW大迫勇也がゴールを決めて2-0で勝利。連覇へ向けて好スタートを切った鹿島は11月16日の3回戦でカターレ富山と対戦する。

 鹿島は9日のナビスコ杯準決勝・名古屋グランパス戦から先発7人を入れ替え、米子北高出身のCB昌子源が公式戦デビュー。4-4-2システムのGKは曽ヶ端準で4バックは右から西大伍、昌子、青木剛當間建文。中盤中央では名古屋戦で決勝ゴールを決めている新人MF柴崎岳が日本代表MF増田誓志とコンビを組み、右MFが遠藤康で左MFがタルタ。2トップは大迫と田代だった。

 一方、元日本代表MF風間八宏監督率いる筑波大はG大阪と清水が争奪戦を繰り広げている注目の司令塔・八反田康平、FW赤崎秀平、そしてMF谷口彰悟と今夏のユニバーシアード深セン大会金メダルメンバー3選手が先発。4-5-1システムのGKは三浦雄也、4バックは右から石神幸征古谷真悟車屋紳太郎山越享太郎。中盤は八反田と谷口のダブルボランチに右が上村岬、左が曽我敬紀、トップ下が玉城峻吾で1トップは赤崎が先発した。

 立ち上がりは筑波大が徹底して磨いてきた技術を活かして健闘する。距離を詰めてくる相手DFを八反田らが外してボールを前へと推し進めていった。やや相手のミドルシュートに対しての警戒心が低く遠藤や柴崎にゴールをかすめるシュートを放たれていたものの、立ち上がりを無失点で切り抜けた筑波大は徐々にその攻撃力を発揮。12分には玉城のスルーパスに赤崎が反応して左足を振りぬく。

 さらに17分には赤崎がドリブルシュート。22分には玉城のミドルがゴールマウスを叩いた。それでも相手のプレッシャーに乱されたか、筑波大はクリアミスやファウルで自滅。パスミスも犯してつなげなくなると、25分には左FKを西に合わされ、30分には遠藤にポスト直撃の左足ミドルを放たれた。
 
 そして33分、鹿島が先制する。遠藤の右FKを中央の田代が打点の高いヘディングシュートでゴールへ押し込み1-0。さらに38分には、縦パスでPAへ侵入した大迫が右足シュートをゴール左へ沈めて2-0へ突き放した。

 攻めるしかない筑波大は後半開始から上村に代えてもうひとりのユニバ金メダルメンバー、184cmFW瀬沼優司を投入。開始直後には右サイドでパスを引き出した瀬沼が深い切り返しから強烈な左足シュートを放つ。だが、青木や柴崎にパスコースを読まれて再三インターセプトを許すなどアタッキングサードから前へ進むことができず、相手守備陣を脅かすことができない。

 石神が右サイドでタルタと激しい攻防戦を繰り広げるなど食い下がった筑波大はFW興梠慎三、MF本山雅志、MF小谷野顕治を投入して3点目を奪いにきた鹿島に追加点を与えなかった。だが、攻撃が行き詰ってしまい追撃できず。29分には玉城に代えてFW不老祐介を投入し、CB車屋のオーバーラップなど最後までゴールへの強い姿勢は見せ続けたものの0-2で試合終了。10日に大宮を撃破した福岡大に続く“ジャイアント・キリング”を果たすことはできなかった。

[写真]前半33分、FW田代有三が先制点を決める

(取材・文 吉田太郎)

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