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公式戦3連敗中のC大阪が貫禄の6発勝利、北海道教育大岩見沢校を下して3回戦へ

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[10.12 天皇杯2回戦 C大阪6-0北海道教育大岩見沢校 金鳥スタ]

 セレッソ大阪は天皇杯初出場の北海道教育大岩見沢校と対戦し、6-0と圧勝した。ACLの全北現代戦(1-6)、リーグの仙台戦(1-2)、ナビスコ杯の浦和戦(1-2)と公式戦3連敗中だったが、待望の公式戦4試合ぶりの白星獲得。立ち上がりこそピンチの場面もあったものの、貫禄の6発を沈めて3回戦へ駒を進めた。11月16日に行われる3回戦では岡山と対戦する。

 MF清武弘嗣やMFキム・ボギョンを故障で欠くC大阪だったが、この日は右膝痛で離脱していたMFマルチネスが約2ヵ月ぶりに先発へ名を連ね、戦線に復帰。右サイドではMF村田和哉が先発出場を果たした。開始直後、右サイドからドリブルで仕掛けた村田がシュート気味のクロスを入れる。これはクロスバーを叩き、跳ね返りは枠外へ流れた。その後もC大阪ペースで試合は進むかと思われたが、一つのミスから流れは変わった。

 前半11分、DF丸橋祐介がGK松井謙弥へバックパス。これを松井へプレッシャーに来たMF阿部大翔に奪われる。GK不在のゴールへ放たれたシュートはゴール正面でDF藤本康太がクリアするが、こぼれをMF伊藤巧貴に拾われ、シュートを許す。これは松井がセーブ。必死にピンチを切り抜けた。同13分には阿部のシュートを松井が弾くも、こぼれに反応した伊藤にヘディングシュートを打たれる。あわや失点の場面だったが、ボールはクロスバー上方へ流れ、ゴールには至らなかった。わずかなミスを突かれる形で立て続けにピンチを迎えた。

 しかし徐々に落ち着いて中盤からゲームを組み立てると、C大阪へ流れは傾く。前半24分、マルチネスから左サイドへ展開し、丸橋が左クロス。これがGK岩田健太郎のミスを誘発。クリアミスしたボールはゴール内へ流れ込み、C大阪がオウンゴールで先制に成功した。さらに同30分には追加点。ミドルシュートのこぼれをMFファビオ・ロペスが蹴り込み、2-0で前半を折り返した。

 後半開始と同時に倉田に代えて、MF大竹洋平を投入。後半20分にはマルチネスに代わり、MF黒木聖仁。同25分には村田に代えて、FW杉本健勇をピッチへ送った。これにより、前線ではFW小松塁と杉本が2トップを組み、右に大竹、左にファビオ・ロペスが入った。すると出場直後の同26分、DF酒本憲幸の右クロスをファーサイドで落とし、最後はゴール正面の杉本がシュート。ダメを押す3点目を決めた。

 C大阪の勢いは止まらない。後半33分には酒本に右クロスにファビオ・ロペスが頭で合わせ、4-0。同36分には、またも酒本のグラウンダーの右クロスに走り込んだ小松が右足ワンタッチでシュートを決めた。同41分には左サイドから攻め込むと、最後はファビオ・ロペスから大竹へつなぎ、ゴール右から冷静にシュート。C大阪が今季の公式戦最多タイの6発勝利を収めた。

 対する北教大岩見沢は、序盤に幾度もチャンスをつくったが、シュート精度を欠いてゴールを奪えず。わずかなミスが失点につながってしまい、終わったみれば0-6の完敗だった。2トップの伊藤と大西がコンビプレーで仕掛けては決定機を迎えたが、ゴールは遠かった。

 試合後のテレビインタビューで越山賢一監督は「いい経験になったというか、今は悔しい気持ちでいっぱい。いい形を出せたのは満足だが、J1相手だったとはいえ、それを90分間出せないところが今の力」と唇を噛んだ。また、大西は「プロと対戦できることは人生で一度や2度あることじゃないと思った。思い切りぶつかろうと思ってやった。悔いはないです」と話し、「人生で最初で最後の天皇杯だったと思う。サッカーをやめても、こういう経験は活きていくと思う」と前を向いた。

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