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[MOM490]関東一MF沓掛元気(3年)_“東京の主役”候補の司令塔

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.16 全国高校選手権東京A大会準々決勝 関東一8-1足立学園 清瀬内山G]

 0-4から1点を返し、その後もミスに付け込んで決定機をつくり出すなど、反撃の勢いを強めていた足立学園を一撃で沈黙させた。関東一のダブルボランチの一角、MF沓掛元気主将(3年)は後半15分に中央から攻めあがると、右足シュートをゴール左隅へと叩き込む。8-1の大勝にも「よかった選手は・・・・・・いなかったんじゃないですかね」と苦笑していた小野貴裕監督も攻守の中心として存在感を放った背番号10のプレーを認めていた。

 コンビを組むMF福島翔太郎(3年)もボール捌きが安定しているため、沓掛はともにビルドアップに絡みながら前への飛び出しを繰り返して足立学園を押し込んだ。そしてディフェンスラインの背後へのラストパスや正確な右足キックから決定機を演出する。「(関東一は)後ろからビルドアップするので展開して前へ出ることが自分の役割。前に出ることはできていた」。

 8発大勝にも満足感はほぼ感じさせなかった。今春の関東大会予選、T1リーグで東京を制している関東一だが、全国をかけた今夏の全国高校総体予選は準々決勝、昨年の高校選手権予選も準決勝でいずれも涙を流しているだけに、10番は大事な試合で活躍することに意識を傾けている。「目の前の相手を倒すだけ。自分たちのサッカーをやれば勝てると思います」。“東京の主役”に近づいてきている関東一。ただ悔しい思いを経験している司令塔は初の栄冠を勝ち取るまではまだまだ喜んでいられない。 

(取材・文 吉田太郎)
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