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[MOM494]三浦学苑MF木村哲太(2年)_高熱強行出場のMFが劇的V弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.30 第90回全国高校選手権神奈川県大会準々決勝 麻布大淵野辺2-3(延長)三浦学苑 麻溝]

 ヒーローは38度の高熱をおして出場した2年生MFだった。延長後半9分、三浦学苑のMF木村哲太(2年)はMF栗原奨吾(2年)の左CKに反応。「オレのところ来たら決めると思っていた。そしたら来た!と。もう決めるだけでした」。GKの前に入り込んだMFは頭でゴールへと決勝弾を押し込み、歓喜を爆発させた。

 勝つために体調不良のことは黙っていた。前日から高熱を出していたという木村だが、出場にこだわりコーチングスタッフには告げず。それでも「試合に出たら気にならなかった」と後半10分から出場すると思い切ったドリブル突破やディフェンスラインの背後へのパスなどで存在感を放った。そして試合を決める決勝弾。チームメートからは「2年生は“やんちゃ”ですけど、アイツは特に“やんちゃ”ですよ」と微笑まれていたが、体調不良を吹き飛ばす“規格外”のプレーで勝利をもたらした。

 試合後、大仕事をしてのけたMFはピッチの外で倒れこんでいた。そしてスタッフからは安静の指令。一週間後の準決勝には体調を万全に整えてより大きな仕事を目指す。自身の特長について「自分は武器とか考えていない。いいプレーがしたいと思っている」と語る木村。「自信はある。自信なかったらやってないっス」と気合十分の残り2試合も勝利して全国へ駆け上がる。

(取材・文 吉田太郎)

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