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[MOM495]山梨学院MF萱沼優聖(3年)_指揮官指名の「全国へのキーマン」がロスタイムV弾!!

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.5 第90回全国高校選手権山梨県大会決勝 山梨学院2-1帝京三 山銀スタ]

 山梨学院Vへのキーマンが最後の最後で大仕事をしてのけた。1-1の後半ロスタイム、MF萱沼優聖(3年)はカウンターから一気に周囲の選手を追い越して最前線まで駆け上がると、SB山口聖矢の右クロスをファーサイドで頭で合わせて決勝ゴール。「『最後来る』、と思って信じて走った。『自分が決めてやる』と思っていた」というMFは、歓喜を爆発させたチームメートたちの輪の中へあっという間に吸い込まれた。

 決勝の3日前にサッカー部寮で吉永一明監督から呼び出された萱沼は「決勝のキーマン。オマエが悪かったらチームは負ける」と“重い”言葉をかけられた。プレッシャーに感じてしまった部分もあってか、この日の萱沼は本来の役割である中盤での効果的な展開をすることができず、またセカンドボールの攻防戦でも劣勢となってしまう。ただ本人には「このままでは終われない」という思いがあった。時間が経つにつれて試合を決める点を自分が取る、という意欲が強まっていた。そして迎えた後半ロスタイム、チームのカウンター攻撃に加わり、アンカーのポジションから思い切って飛び出した背番号7が、準決勝での先制ヘッドに続く頭でのゴールで試合を決めた。

 試合前、スタジアムに流されていた準決勝のハイライトで萱沼のゴールシーンを見ながら「きょうもあれがあると思うよ」と“予言”していた指揮官は、「最後、長い距離を走って持ち味を出してくれてうれしかった」とチームを全国へ導いたヒーローに目を細めていた。自らのゴールで掴み取った全国の舞台へ萱沼は「まずは守備から入って、全国でも点を決めたい。そして全国制覇したい」。9月の天皇杯1回戦ではJFLの強豪・町田ゼルビアからロングシュートを決めている「キーマン」が、次は選手権の全国舞台で輝きを放つ。

(取材・文 吉田太郎)

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