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[MOM499]近大附FW黄将健(3年)_期待に応える2発で本命撃破の立て役者に

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.12 第90回全国高校選手権大阪府大会決勝 近大附2-1大阪桐蔭 長居第2]

「色んな人に恩返しできてよかったです」。勝利の立て役者はどこまでも謙虚だった。

 準決勝から選手の入れ替えなしで挑んだ近大附。しかし、山田稔監督の中で「準決勝での調子が悪かった。ボールのとられ方が悪かったので、カウンターの標的になっていた」と起用を悩む選手がいた。それがこの日2ゴールをあげたFW黄将健(3年)。本人も「選手権に入ってからチームに貢献できず悩んでいた」と話すが、「インターハイの大阪桐蔭戦で一番活躍してくれたのが彼だった」ことが彼の起用の後押しとなり、スタメン出場を掴む。

 この日の黄は準決勝とは違い、前半から自らの持ち味であるバイタルエリアでのアイディア溢れるプレーでチャンスメーク。試合を動かした前半38分の先制点の場面について本人は「押し込んだだけ」と話すが、同点で前半を折り返せたことが「大きかった」と指揮官も話したように、後半への勢いへと繋がっていた。

 後半に入り刈谷聖哉、荒金照大(ともに3年)の3トップの連携で崩す中、後半18分に生まれた2点目。「狙ってました。今年こういうパターンが多かったので、選択肢として持っていた」と話したように、右サイドからのセンタリングが直接入ったように思えたゴールだが、GKの位置をきっちり見極めて打った好シュートだった。

 後半19分に警告を受けたため、退場を警戒したベンチの判断によって途中交代となってしまったが、「自分としてはチームに貢献できたことが一番です」と満面の笑みを浮かべた彼。もう悩みが消えたに違いない。

(取材・文 森田将義)
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