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愛媛が広島を撃破!交代策から2分で決勝弾と“監督代行”の采配が的中

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[11.16 天皇杯3回戦 広島0-1愛媛 広島ビ]

 J2の愛媛FCバルバリッチ監督をベンチ入り停止で欠いたが、J1のサンフレッチェ広島に1-0勝利した。クラブによると、監督代行を務めた青野慎也コーチは「長い時間ボールを握られてしまったが、選手たちが頑張って対応してゼロで抑えることができた。狙いとしてカウンターから見事1本決めて勝つことができたが、今は興奮していて整理ができていないところがある状態」と金星ゲットを喜んだ。

 そんな指揮官の采配が的中した。歓喜の決勝弾が生まれる2分前の後半39分、FW内田健太に代えてDF関根永悟を送り出したが、その関根のクロスから、こちらも後半11分からFW大木勉に代わって途中投入したFW石井謙伍がゴールを決めた。青野コーチは「ウチとしては90分で勝負を決めたかった。120分になると個の力の差が出てしまう。疲れも出るので、90分で決めるために攻撃の選手を入れていった。石井はトレーニングで調子よかったので期待できるかなと思った」と選手を讃えた。

 広島が愛媛のシュート11本の2倍以上の23本を放っているが、数字通り広島が序盤からゲームを支配した。開始4分にはFW佐藤寿人に惜しいボレーを打たれるなど、愛媛は何度もピンチを迎えた。しかし、引いて守って耐え抜き、チャンスを伺っていた。後半38分に広島のMFトミッチが2枚目のイエローカードをもらって退場すると、一気に形勢逆転。3分後に石井の逆転弾が生まれた。

 石井は「途中から入った選手が決める試合かな、と思ってプレーをしていたしチャンスはあると思った。途中からだったけど、1本か2本はチャンスがくると思っていたので、それを決められてよかった」とコメント。アシストを決めた関根は「入った時は相手が1人少なかったので、前に行けると思った。とにかくチームの流れがよくなるように、という気持ちだった」と振り返った。

 一方の広島は、今季限りでの退任が決まったペトロヴィッチ監督にタイトルを捧げたい思いがあったが、格下相手に消えてしまった。たしかに退場者が出たことが大きかったが、それまでの83分間、攻め込みながらも相手を崩しきれなかったのは事実だ。

 クラブによるとペトロヴィッチ監督は「相手は10人が自陣にひいて、規律を持って守備をしてくるチーム。その相手に対し、コンビネーションからいいチャンスを作ることができた。しかし、ゴールすることができなかった。相手は少ないチャンスをものにして勝った。先制していれば、また違った展開になったかもしれないが、幸運は相手にいってしまった」と嘆いた。


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