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[クラブW杯]ビジャが骨折で緊急帰国へ…ペップ「みんな悲しんでいる」

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[12.15 クラブW杯準決勝 アルサッド0-4バルセロナ 横浜]

 4発快勝にもグアルディオラ監督の表情は暗かった。試合後の記者会見。前半39分に負傷交代したFWダビド・ビジャに言及した指揮官は「ビジャは骨折してしまった。復帰までには時間がかかると思う。本当に残念に思っている。回復には時間がかかると思うが、少しでも早く帰ってくることを待っている」と明かした。

 前半36分、MFイニエスタからの縦パスに反応したビジャはDFと競り合いながらPA内に走り込み、シュートを狙うと、DFともつれ合うように転倒。左足首をひねり、さらに着地の際にDFが乗り上がった。ピッチに座り込んだビジャは担架を要求し、ピッチを離れると、そのままロッカールームへ。FWアレクシス・サンチェスとの交代を余儀なくされた。

 すぐに横浜市内の病院に運ばれたビジャは左足脛骨の骨折と診断された。グアルディオラ監督は「ビジャはドクター、もう一人の付き添いのスタッフとともにすぐに帰国する」と説明。バルセロナに緊急帰国し、手術を受けることになった。「復帰までは長い時間かかると聞いている」。指揮官は具体的な全治には触れなかったが、復帰まで半年程度かかるとの情報もある。今季中の復帰はもちろん、来年6月に控えるEURO2012への出場も絶望的となった。

「彼の離脱は本当に痛い。みんな悲しんでいるし、だれも勝利を喜んでいない」。ロッカールームの雰囲気を明かしたグアルディオラ監督は決勝での代役について聞かれると、「手術のために帰国する選手がいるのだから、今、代わりの選手のことは聞かないでほしい」と沈痛な表情を浮かべた。

 ビジャに代わって投入されたアレクシス・サンチェスも内転筋に違和感を訴え、後半26分に交代。MFマスチェラーノも負傷を負ったという。指揮官は「あとの2人のことは、ごく軽いケガなのかチェックしたい」と説明。サントスとの決勝に影響がないことを願っていた。

「ビジャ抜きになるが、我々は世界No.1のタイトルを目指してがんばるだけだ。選手はいつケガをするか分からない。それもキャリアの一部と言えるかもしれない。とにかく、我々の気持ちはいつも彼と一緒だ」。悲劇に見舞われた仲間のためにも、必ずや世界一の称号を手にするつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

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