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[MOM170]専修大MF町田也真人(4年)_千葉入りエース2発!「注目をプラスに」

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.23 全日本大学選手権準々決勝 専修大4-1同志社大 夢の島]

 ジュフユナイテッド千葉入りを決めている専修大の10番が覚醒しようとしている。昇格1年目で初優勝した関東1部リーグ戦ではリーグ1位の10アシストを記録した一方、MF町田也真人(4年=埼玉栄高)の得点数は3に終わった。だが、「初出場初優勝するのは今しかできない」と意気込む今大会は2試合ですでに3得点。「最後は自分が結果を残したい。(ベスト4へ進出して)また注目される。その注目を上手くプラスにしたい」と結果を残すことへの強い意欲を示した。

 先制ゴールは0-0の前半25分、左サイドを独力で破ったSB松本陽介がラストパス。これは一度DFに阻まれたが、こぼれ球をMF仲川輝人がつなぎ、最後は町田が右足でゴールへと押し込む。背番号10は5分後に右クロスでFW大西佑亮のゴールを演出すると、さらに後半18分だ。中央でMF庄司悦大へ預けたパスはやや乱れたものの、抜群のコンビネーションを誇る背番号6が咄嗟の判断によってヒールで折り返すと、「打っちゃえ、という感じだった」というエースは右前方への動きでDFを外して右足シュートをゴールへと叩き込んだ。

 ただ「きょうはそこ(得点)しかないと思う。流れの中でのミスが多かった」と反省の弁。相手にとって危険な地域でボールを受ける回数が多いため、狙われて奪われる回数もゼロではいかないはず。この日もインターセプトされる場面はあったが、再三スペースを見つけ出してパスを受けては攻撃を展開していた。だが、町田は「それじゃダメなんです。自分がミスすると流れが悪くなってしまう。自分がやらなければいけない」と首を振る。「結果を出す」と宣言している一方で、自分自身にかけているプレッシャーもかなり強いものだった。

 町田は埼玉の強豪・埼玉栄出身。当時専大はまだ実績を残す前だったが、「入った時、『レベル高いな』と思った。レギュラーになれるとは思わなかった」という。1年時は肩を手術した関係で先輩や同級生たちの試合を外から見る毎日。ただ「先輩の試合を見て考えることができた。まずはスピードに慣れることから始めた」というMFは徐々に頭角を現す。それでもプロを振り向かせるほどの結果を出すことができなかった。「(昨年)2部でダントツでやらないといけないと思っていた。でも選抜にも入れなかった。(現在があるのは)みんなのおかげ。みんなに感謝しなければいけない」。自らの努力はもちろんだが、仲間のサポートのおかげで自分をアピールできたことでつかんだ現在の立場。「インカレに対する強い思いがあった。自分の力で優勝を奪いたい」。あと2勝。支えられた大学生活最後の大会でエースは仲間に「恩返し」をする。

[写真]後半18分、専修大MF町田はこの日2点目のゴール

(取材・文 吉田太郎)
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