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[選手権]仙台入り藤村が大会直前に負傷…盛岡商は5失点敗退

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[12.31 全国高校選手権1回戦 盛岡商1-5近大附 柏の葉]

 初優勝を飾った06年度大会以来、5大会ぶりの出場となった盛岡商(岩手)は初戦で散った。ベガルタ仙台加入内定のMF藤村慶太主将(3年)が25日の練習試合で左足首を捻挫し、ベンチスタート。右サイドハーフのMF村田洸(3年)も27日に右鎖骨を骨折する重傷を負い、ベンチからも外れた。

 主力2人を欠きながら立ち上がりは主導権を握ったが、好機に決め切れず、前半18分に先制点を許すと、立て続けに失点し、前半を0-3で折り返した。後半15分にMF佐々木海人の右CKからMF横澤匠(2年)が右足ボレーで1点を返したが、その4分後に4失点目。後半31分、太田浩史監督は「できれば使いたくなかった」という藤村をピッチに送り込んだ。

 全治3週間と診断されていた藤村は「ケガをしてから今日初めてボールを蹴った」という状態だった。3-5-2のトップ下に入ったが、なかなかボールに絡めず、後半35分にはダメ押しの5点目を決められた。「3年間、この大会のためにがんばってきた。少しでも出たかったけど、チームに迷惑をかけたことが悔しい」。不完全燃焼に終わった高校最後の大会。全国の舞台で本来のプレーを見せることはできなかった。

 太田監督は「今年は震災もあって、そういう思いを表現できればよかったが、なかなかうまくいかなかった」と唇をかむ。全国制覇を成し遂げた5大会前の再現を目指したが、その夢は初戦でついえた。

[写真]涙をぬぐう藤村(右)と斎藤総監督
(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 西山紘平)

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