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[MOM534]済美GK岡田滉平(1年)_ゴールを守り、ゴールも生んだ1年生守護神

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 全国高校選手権1回戦 東久留米総合1-1(PK4-5)済美 駒沢]

 まさに最後の砦だった。1年生ながら守護神を任される岡田滉平は要所要所でファインセーブを見せ、チームを救った。

 藤本佳希(3年)、青木芳史(3年)の強力2トップを擁する済美(愛媛)は最終ラインの選手も積極的に攻撃参加する分、守備が薄くやすい。実際、東久留米総合(東京A)に何回もカウンターから危険なシーンを作られたが、速攻狙いの東久留米の前に立ちはだかったのがGK岡田だった。「シュートストップは得意」と胸を張る1年生守護神は驚異的な反射神経で際どいシュートを止め、ゴールマウスを守った。

 ゴールを生み出す“起点”にもなった。16分、カウンターから左SB米倉翼(3年)にPA深いところまで侵入されて決定的なシュートを打たれるも、岡田は鋭い動きでファインセーブを披露。そして素早くボールを出して速攻を促すと、カウンター返しのような形からFW青木芳史(3年)のラストパスをMF山脇航(3年)が決めて先制点を奪った。

「岡田が先制点のきっかけを作ってくれたし、その前に止めてくれていたのが大きかった」と土屋誠監督が称えたように、GK岡田の奮闘がカウンター戦術に苦しむチームに貴重な1点をもたらした。

 1年生ながら大舞台には慣れている。小6から始まり、中1、中2、中3、そして今回の選手権と5年連続して全国大会に出場。最初は「(相手が東京代表で)応援もアウェーだったし、すごい緊張してやばかった」と独特の雰囲気に飲み込まれそうになったが、すぐに順応した。

 小2の時に「ユニホームが1人だけ違うし、目立てるから」と志願して始めたGK人生。この日はユニホームではなく、ピッチ上のパフォーマンスで注目を集めてみせた。

[写真]好守でチームを支えた済美の1年生守護神、岡田
(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 神谷正明)

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