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[選手権]プリンスリーグ四国・得点王FW藤本が2発!!済美が新潟西に4発勝利で初の16強

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[1.2 全国高校選手権1回戦 済美4-0新潟西 駒沢]

 第90回全国高校サッカー選手権は2日、各地で2回戦を行った。東京・駒沢陸上競技場で行われた第1試合では、ともにPK戦の末に1回戦を突破してきた済美(愛媛)と新潟西(新潟)が対戦した。エースFW藤本佳希(3年)の2得点の活躍もあり、済美が4-0で勝利。4年ぶり4度目の出場で過去最高成績である第85回大会の2回戦進出という成績を塗り替え、初の3回戦進出を決めた。

 プリンスリーグ四国王者が開始約45秒で先制点を奪った。DF伊藤達彦(3年)のロングボールに抜け出した藤本が相手GKが飛び出してきたのを見逃さず、右足でループシュート。これがゴールネットを揺らした。プリンスリーグ四国・得点王の今大会初ゴールで済美が先制に成功した。

 その後も済美が押し込み、一方的な展開に持ち込む。前半18分には、左サイドから仕掛けた藤本のクロスをニアサイドの選手がスルー。ファーサイドのMF松本晃(3年)がシュートを放つもGKに止められた。サイドから幾度もチャンスをつくると、同25分には追加点が生まれた。右サイドからショートパスで敵陣PA内へ切れ込むと、松本、FW青木芳史(3年)とパスをつなぎ、最後はゴール前に走り込んだMF関岡佑洋(3年)がDFをかわして、右足で流し込んだ。2点差にリードを広げた。

 前半28分には、リードする済美ベンチが早くも動く。「中盤のところがルーズになっていたので、守備を強化しようと。左サイドで相手に攻撃の起点をつくられるのがいやだった」(土屋監督)という理由から、ダブルボランチの位置で先発していた松本に代えて、182cmの高さがあるDF安藤一貴(3年)を投入。安藤はそのまま中盤に入った。

 一方の新潟西は前半20分まで、1本もシュートを打つことができず。自陣に押し込まれる苦しい時間帯が続いた。それでもMF青柳紘太(2年)が中盤から飛び出してはチャンスメイク。しかし同20分、23分とPA内から狙ったシュートは枠を捉えることはできなかった。終了間際の40分には、MF岡村洋也(3年)の左クロスをファーサイドのFW山川翔也(3年)が落とし、最後はFW吉川武志(3年)がシュート。これは守護神・岡田滉平(1年)に阻まれた。済美リードの2-0で前半を折り返した。

 後半に入っても済美の勢いは止まらない。開始4分には、またも藤本がゴールを決める。関岡からのパスを受けると、左サイドからドリブルで仕掛け、右足シュート。個人技での圧巻の一撃で3-0と試合を決定づけた。その後もセカンドボールを拾っては攻撃を展開。セットプレーでもチャンスをつくり、相手ゴールへ襲いかかった。

 すると後半31分、右CKからのボールはDFにクリアされるが、ここで得た左CK。関岡の蹴り込んだボールにファーサイドからゴール正面へ回り込んだ安藤が合わせて、ヘディングシュート。途中出場の182cmのDFが高い打点からシュートを叩き込み、4-0とさらにリードを広げた。終盤にもチャンスをつくると、新潟西を寄せ付けず、そのまま試合は終了。2回戦突破を決めた。

 試合後、済美の土屋誠監督は「いい時間に先制して、いい流れで勝てた。やっと堅さが取れて、うちらしい試合ができた」と試合を振り返った。これで済美としては初の16強進出。あす3日に行われる3回戦では、中京大中京(愛知)と対戦する。指揮官が「夏のフェスティバルで負けているので、その借りを返したい」と意気込めば、DF久保飛翔(3年)主将は「絶対に次も勝って、愛媛に元気を届けます!」と8強進出を誓っていた。

(写真提供『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 片岡涼)
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