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[選手権]大分、前に向かう姿勢貫き3回戦へ

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[1.2 全国高校選手権2回戦 大分3-1浦和東 埼玉]

 第90回全国高校サッカー選手権は2日、各地で2回戦を行い、埼玉スタジアム2002(埼玉)の第1試合では7年ぶり7回目出場の大分(大分)が6年ぶり5回目の浦和東(埼玉)に3-1で勝利を収めた。大分は3日の3回戦で青森山田(青森)と対戦する。

 出足が鋭かったのは大分。高い位置からプレッシングを積極果敢にかけ、ボールを奪ったらすぐにDFラインの裏にボールを出してスピードのある3トップが直線的にゴールに向かうというダイナミックなサッカーでペースを握る。

 すると16分、MF佐保昂兵衛(3年)のスルーパスに2列目から飛び出したFW武生秀人(3年)が追いついて折り返すと、ファーサイドに飛び込んでいたMF梶谷充斗(3年)が押し込んで大分が先制点を奪った。

 一方、序盤は怒濤の攻めを見せる大分の勢いに飲まれた浦和東も、徐々にそのリズムに慣れて逆にうまくボールをつないで大分を押し込むようになる。そして24分、FKのチャンスを得ると、MF有野涼(3年)のキックをエースFW菊池将太(3年)がフリックで決める技ありのゴールを見せ、試合を振り出しに戻す。

 これで勢いに乗った浦和東は主導権を握り、後半に入っても優勢に試合を進める。盛り返したい大分も後半15分あたりに朴英雄監督が「裏のスペースにもっと飛び出せ」とジェスチャーでサインを送ると、選手たちは運動量を惜しまずにどんどんとDFラインの裏に走り込み、体力勝負に持ち込んで浦和東に揺さぶりをかける。

 再び試合が動いたの後半23分、FW小松立青(3年)が縦に仕掛けてクロスを上げると、ファーサイドに走り込んでいたFW岡部啓生(2年)が押し込み、大分が勝ち越し。さらに35分にはゴール前の混戦から梶谷がこの日2点目を決めてトドメを刺した。

 朴監督は「うちはエンジンがかかるのが遅い。前半はドローのまま終わってほしいと思っていた。相手が後半に(体力が落ちて)サイドバックが上がることも下がることもできなくなる時間を待っていた。相手はパンチを出しすぎていたので、後半にくたびれてうちのサッカーができるようになった」と勝因を分析。そして「サッカーはやはり攻撃。サッカーは楽しいという試合がしたい」とこれからもアグレッシブなスタイルを貫くと力を込めた。

(写真提供『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 神谷正明)

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