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[選手権]後半6発!四日市中央工が選手権通算50勝目!

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[1.2 全国高校選手権2回戦 四日市中央工6-1徳島市立 市原臨海]

 焦らず騒がず、冷静に試合を分析した四中工が後半6発の大爆発で試合をひっくり返した。第90回全国高校サッカー選手権大会は2日に各地で2回戦を行い、市原臨海競技場の第2試合は四日市中央工(三重)が6-1で徳島市立(徳島)を下して立命館宇治(京都)と対戦する3回戦へ駒を進めた。

 バランスの良いパスサッカーに快足2トップを組み合わせた四中工は終始高いボール支配率を誇ったが、前半は組織的な守備から速攻を狙う徳島市立を崩しきれずに苦戦した。丁寧にゲームを組み立てるが、帰陣の早い徳島市立に対して数的不利のままドリブル突破を仕掛けてボールを失う場面が少なくなかった。22分には一瞬の隙を突かれた。徳島市立はMF酒巻孝啓(3年)のスルーパスに反応した“阿波のメッシ”FW武田崇靖(2年)がシュートを決めて先制。ワンチャンスを物にした。

 1点を追う展開でハーフタイムを迎えた四日市の樋口士郎監督は「守から攻の切り替えで横や後ろへのパスが多かった。相手に守備ブロックを作られていたから、そうなる前に突破したいと思った」と攻撃のスピードアップを指示。後半は相手SBの背後へ流れたFW浅野拓磨(2年)へ早い段階で縦パスを通して起点作りに成功した。

 すると、14分に左からのクロスをFW田村翔太(2年)が決めて同点。さらに16分、左CKの二次攻撃から主将の國吉祐介(3年)がヘディングシュートを決め、あっさりと逆転に成功した。前半はシュート数7対5とほぼ互角だった試合を、後半は17対2と一方的な物にした。四中工の勢いは止まらず、20分、26分と右MF寺尾俊祐(3年)のアシストを受けた田村翔が連続ゴールを挙げてハットトリックを達成。34分に浅野のヘディングシュート、アディショナルタイムに左MF田村大樹(2年)のシュートが決まり、終わってみれば6-1での大勝となった。

 四中工は、元日本代表の小倉隆史、中西栄輔を擁した第70回大会(1991年度)で帝京(東京)との両校優勝に輝くなど、歴史のある名門校。この勝利で大会通算50勝目を飾った。主将の國吉は連勝の勢いから頂点に照準を合わせ「54勝までできれば幸せ」と2度目のタイトル奪取に意欲を見せた。

[写真]FW浅野の2試合連続ゴールなど四日市中央工は6発勝利
(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 平野貴也)

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