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[選手権]桐光学園は俊輔のゲキに応えて奮闘も、あと一歩で8強逃す

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[1.3 全国高校選手権3回戦 桐光学園3-3(PK2-4)尚志 ニッパ球]
 桐光学園(神奈川)は準優勝した1996年度大会以来となるベスト8を目指したが、あと一歩のところで逃した。県予選、そして今大会の2試合を含めても初の3失点。これまで悪くても1失点止まりだっただけに、佐熊裕和監督は「守備の面が非常に良くなかった。相手の攻撃の仕方は、だいたい分かっていたけど、対応しきれなかった」と悔しさをにじませた。
 試合前には、準優勝に導いたOBの中村俊輔(横浜FM)とMF藤本淳吾(名古屋)の新旧日本代表選手から激励を受けた。ロッカールームで俊輔は「みんな、頑張ってください。楽しんでプレーしてください。いち観客として、楽しみに見ています」などと声をかけたという。俊輔が高校選手権で、母校の激励に訪れるのは初めてのこと。佐熊監督は「励みになった? それはありました。感謝しています」と明かしたが、選手たちのボルテージは最高潮に達していた。
 前半22分に失点したが、後半8分にDF高橋将吾(3年)のゴールで同点に。後半13分に再び勝ち越されたが、同15分にはセットプレーの流れで、ゴール前の混戦からMF橋本裕貴(2年)がゴールし、2-2と再び追いついた。そして、同24分には途中出場のFW高橋孝友(3年)のゴールで3-2の逆転とした。結果的に追いつかれてPK戦で敗れたが、粘り強さを見せた。胸を張ってもいい試合だった。
 試合後、俊輔も「いい試合を見せてくれたと思う。相手もいいサッカーをしていた。高校サッカーは勝ち負けだけじゃないからね」と奮闘した後輩たちをねぎらった。佐熊監督は「3年生たちは、次のステージにいくと思うけど、自信を持ってやってほしい。1、2年生は来年、“三ツ沢以上”を目指してほしい」と口にした。この試合で見せた粘りを忘れず、選手たちは今後、それぞれの目標向かって努力を続ける。
(取材・文 近藤安弘)

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