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「C☆voice47」専修大DF鈴木雄也「日本一になった後にキャプテンを経験できるのは大学サッカーをやっている中で自分ひとり。自分を変えるチャンス」

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 大学サッカー界の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「College star voice」。第47回は大学王者・専修大の新主将、DF鈴木雄也選手(3年=武相高)です。

 鋭い読みと絶やさずに出し続けられる的確な指示。ゴールを守ることに対する強い責任感を感じさせるリーダーが考えている2012年とは?

―昨年一年間を振り返って
「去年は結果が出たというところが一番良かったと思います。何を変えたという訳ではないんですけど、昨年は庄司(悦大=現町田)クンがキャプテンになったことで確実にチームは変わったなというところがあった。出足は結果がついてこなかったけれど、それでも自分達の決めた目標を信じてやり続けたことが成果につながったな、と自分達は感じている。自分を信じることに重きを置いて、その中で味方も信じて。信じる力を少し感じられたかなと思う」

―専大に入学したきっかけは
「高校の時は結果が出なくて『どうしようかな』、と。大学行くことは決めていたんですけど、大学からサッカーを(本格的に続けるか)どうしようか考えていた。でも空いた時間に『サッカーやりたい』と気づいて、専修大学に先輩がひとりいてその先輩に相談してからですね。(サッカー)推薦で行かない分、サッカーと勉強の両立をしようと考えていて、その中で自分が一番上に行けるとしたら専修だなと。勉強だけでなく、サッカーだけじゃなく、と考えた時にベストなのが専修だった。(指定校推薦を勝ち取り)高校で勉強していて良かったです(微笑)」

―4年前の自分から今は想像できた?
「想像つかないですね。入るときは『やろう』と思っていましたけれど、最初入ったときに周りのレベルの高さに『凄いな』と。上には上がいると感じましたし、そこから逆に開き直れたのかもしれませんけれど、無我夢中でしたね。自分が下の時も高いレベルの人が多くて、1年生の時にはセンターバックに渡部(博文=現柏)さんとかいた。一緒にやる時間は短かったですけど、いろいろなことを学んだつもりですし、その後も藤本(修司=現千葉)さんとかプロに行って、どの学年も続けてプロに行ってくれている。その人たちとやれていたことは自分にとってプラスですし、その中でも試合に出ることが成長につながるなと一番感じています」

―そして4年生になる前にチャンピオンになった
「ありがたいですね。自分達のサッカーを見てもらえるチャンスが増えるということですし、いい意味での緊張感を感じますし、サッカー面でもサッカー以外の面でも責任ある行動をしようという風に全員で声を掛け合っています。こういった日本一になった後にキャプテンを経験できるということはこの大学サッカーをやっている何千人、何万人の中で自分ひとり。すごくプラスに捉えて、自分を変えるチャンスだと捉えて、取り組もうと思っています」

―インカレは楽しい時間だった?
「自分達は優勝したことがない人がばかり。全国で優勝したことのある人とかいないし。その中で自分達のサッカーには凄く自信を持っていて、自分達のサッカーをやることだけでした。決勝に近づくに連れて4年生とやる機会は減る訳ですし、寂しさもあった。でも有意義な時間を過ごせた印象が一番ですね。もちろん不安、怖さもありました。でもみんなが『やれる』と思っていましたね」

―国立はやはり特別?
「(決勝は)自分が今までサッカーをやってきて一番多い観客だったということもありますし、逆にそういう場所を知らないからか、みんな凄く楽しそうにやっていました」

―鈴木選手と栗山選手のところで抑え込んでいたが、手ごたえはあった?
「インカレに関しては、試合を重ねるに連れて自信をつかめたというところがありました。いい守備ができているのは前の選手のおかげだと思うし、前がすごく追ってくれて、走ってくれてというのがあって、最後止めるというところは責任持ってやろうと。クリ(栗山直樹)とは同学年で下からずっとやってきて、隣にアイツがいることはとても大きい。あと、自分は言う方なので、その分やらなければいけないと自分に言い聞かせていますし、それが当たり前と自分はやっているので苦でもないです。それは昨年の庄司さんもそうでしたし、当たり前にやってきたことなので、今年何を変えようというところはないというのが自分の中にはあります」

―この1年の目標は次へのステップ
「個人としても勝負の年。最後の年なので、チームに加えて個人としてもプロになるのは夢ですし、その後活躍することも目標にして、やりたいですね」

―自分のどういうところを見てほしい
「派手なプレーをするタイプではないので、そういった細かなところを。自分にしかないというか他のセンターバックと自分は少し違うと思っていますし、そういうところを見てほしいですね」

―最後に2012年シーズンへ向けて
「一番はリーグ優勝ですね。それ以外にも去年天皇杯も逃しましたし、総理大臣も全然絡めなくて逃しました。自分達が掲げている攻撃的で美しいサッカーを常にやるっていうことと、それを90分間いいパフォーマンスを続けるということ。そして1年間通していいパフォーマンスをすることが結果につながると思っていますし、ウチは内容も結果もということを源平監督が常におっしゃられるので、変えずにいきたいところです。そしてああいう大きな舞台でみんなでサッカーをしようと言っていますね」

(取材・文 吉田太郎)

連載:「College star voice」

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