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[MOM176]明治大DF蔵園友裕(2年)_2年生DFが「誰が出ても変わらない明治」を体現

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.26 関東大学オープニングフェスティバル 関東選抜B1-2明治大 西が丘]

 明治大の強みは「誰が試合に出てもチームが変わらないところ」にある。この日の明治大で、それを体現しようと奮闘をみせたのがDF蔵園友裕(2年=鹿児島城西高)だ。関東選抜Bとの試合では、CBとして先発すると最少失点での勝利に貢献。2-1となる決勝点を決める活躍も果たした。

 昨季の最終ラインからDF丸山祐市(F東京)やDF楠木啓介と主力が抜けたが、この日はDF松岡祐介(3年=広島皆実高)と蔵園のCBコンビが安定した守備を披露した。

 明治大の神川明彦監督は「うちは誰が出ても変わらない戦いができるようにチームづくりをしている」と胸を張る。「4年間で必ず選手は卒業する。プロでも主力が不在だからとか、○○がいないからということがあるが、明治にはそういうことはない。(明治から)日本サッカーのそういう感覚を変えていきたい」と力を込める。実際にこの日の試合では、同時に9人の選手を一斉に途中交代したものの、戦力は衰えず。チーム内の意識も統一されており、戦い方が変わることもなかった。

 そんなチーム内で誰よりも奮闘していたのが蔵園だった。後半15分には決勝点となるゴールも決める。FW岩渕良太(3年=F東京U-18)の右CKをニアサイドの松岡が頭でそらすと、ファーサイドの蔵園が右足で押し込んだ。「来そうだな」と思い、飛び込んで生まれたゴール。アシストになった松岡は「(自分のヘディングが決まったかもしれないのに)触るなよと思った」と笑って話したが、蔵園のゴールへの執念が得点につながった。守っては、GKからつなぐ守備を徹底。丁寧で緻密な明治らしい守備を披露。関東選抜Bを最少得点に抑えた。

 現在の明治大では主力選手の数人がスペインやイタリアへ留学中。約1か月間かけて世界を体感し、さらなるレベルアップに励んでいる。しかし蔵園は、「自分は海外に行ったからといって上手くなるとは思っていない」とキッパリ。「こっちでもやることをやって、練習をしていれば上手くなれるはず」と日々の練習の大切さを強調した。

 今季の目標については「去年は一度も優勝できていないので、今年は優勝したい。まだメンバーも決まっていないので、一番の目標は試合に出ること」とコメント。2年生DFは、今季のタイトル奪取をめざしながらも、一歩ずつ一歩ずつ進んでいくつもりでいる。

(取材・文 片岡涼)

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