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“チョン・テセ2世”中央大FW安が川崎F入りへ!!

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 中央大の11年U-22北朝鮮代表FW安柄俊(3年=東京朝鮮高)が川崎フロンターレ入りを決めたことが分かった。安は北朝鮮代表としてU-17W杯や昨年行われたロンドン五輪アジア予選に出場。滞空時間の長い跳躍力を活かしたヘディングの強さは抜群で、パワフルなシュートや足元の技術にも定評がある。またドリブルで切り込んでのシュートなど、幅広い引出しを持っている大学サッカー界を代表するストライカーだ。

 近年、アマチュアトップレベルの選手獲得を続けている川崎Fは「どこからでも点を取れるストライカー。相手DFに脅威を与えられる存在。テセ2世と言われる存在になりうる」と早くからこの逸材に注目。数クラブの争奪戦となったために、通常よりもかなり早い段階で獲得オファーを出した模様で、安もこの異例の“スピードオファー”、熱意に心を打たれたようだ。

 川崎Fへの入団を早期に決意した安は「やっぱり自分がプロになるならフロンターレだと思っていた」と強い思いを明かす。大学2年生の時に練習参加し、その段階で「雰囲気が良かったし、練習参加だったのに楽しく集中して、練習ができた。オファーをもらったらフロンターレにいきたい」と感じていたという。そして「早くに進路を決めて、できるだけ中央大に集中したかった」という理由から早期の決断に至った。

 川崎F入りを決意した理由のひとつには、大学の先輩であるMF中村憲剛の存在があった。中央大の佐藤健監督から中村について「とにかくサッカーにアツい」と聞かされていたが、実際に練習参加すると「練習では自分にも周りにも厳しく、常に練習から100%で取り組んでいた」。そんな中村の姿をみて、ともにプレーしたいと思ったことが川崎F入りを後押しした。

 また同じ在日3世で、憧れの存在であるFW鄭大世(ケルン)が川崎Fでプレーしていたことも大きかった。昨年末には、一緒にミニゲームを行い、川崎Fについての話しも聞いた。安は鄭大世について、「(自分と)同じ在日でFWだし、プレースタイルも多少被る部分がある。ドイツの1部・ケルンへ行けるというのは後輩としてすごく刺激になるし、励みになる」と目標とする先輩について話す。

 正式に発表される時期はまだ先になる模様だが、今後については「プロに入ってからのことも考えて、フィジカル的にも技術的にも向上させていくことが、中大の力になると思う」と力を込める。そして「今年はリーグ戦の優勝と最後の大学リーグで20点をノルマに得点王になりたいです」と意気込みを語った。異例の早さで進路を決断したことで注目度が高まるのは間違いない。その中で活躍し、来季のプロ生活へ向けて弾みをつける。

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