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[MOM577]静岡県選抜FW加賀美翔(清水ユース2年)_“ミラクル起こすヤツ”が日本高校選抜からハット&ロスタイムV弾!!

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.11 ヤングサッカーフェスティバル 日本高校選抜3-4静岡県高校選抜 愛鷹]

「取る時は取る。私生活でも面白いヤツなんですけど、結構“ミラクル起こすヤツ”なんで、(3ゴールは)驚いてはないです。ゴール前とか上手いなと思うし、きょうもそういうところで上手くポジショニングを取って決めてくれた。頼りになります」。静岡県高校選抜、そして清水エスパルスユースでのチームメートでもあるU-18Jリーグ選抜MF石毛秀樹が讃えていたが、“ミラクルを起こす男”が日本高校選抜相手にロスタイムV弾を含むハットトリックを達成した。
 
 清水ユースでは1トップを務めるFW加賀美翔(2年)はこの日、右ウイングとして出場。普段よりもゴールが遠い位置でのプレーだったが、「自分がゴールを決めたいというのがきょうは強かった。ゴール前で仕事がしたかったんで、中に入り気味のところで意識していました」というFWは得点感覚の高さと決定力を披露する。先制された直後の前半5分、SB三田真也(清水東)の右クロスをタイミングのいい飛び出しから押し込むと、さらに2-1の33分には左サイドを抜け出したMF渡辺隼(静岡学園)のラストパスをファーサイドで詰めて2点目を挙げる。そして3-3の後半ロスタイム、渡辺の左FKにCB望月大知(静岡学園)が飛び込むと、こぼれ球をすかさず左足で蹴り込み、決勝点を挙げた。

「ビックリしています。日本の選抜チーム相手に3点決められたということは本当、自信になりました。『いい結果が出たな』という感じでした。自分の前にボールがこぼれてきて、あとは決めるだけというものだったので、本当運がいい日でした」と控えめに喜んだ加賀美。高校では公式戦でハットトリックしたことがないというが、昨年2年生ながら1学年上の静岡県選抜に選出されるなど、サッカー王国・静岡を代表するストライカーはシーズン開幕前の大舞台で素晴らしい結果を残した。
 
 憧れは清水出身で日本代表FWの岡崎慎司(シュツットガルト)。「岡崎選手は特別だと思います。動きが多いですし、アグレッシブさが本当にいいと思います。裏抜けたり、泥臭さが自分の特長で、岡崎選手にプレースタイルが似ているからだと思います」。今季ブンデスリーガでゴールを連発している岡崎のように、点取り屋としてゴールという結果を残してトップチームを果たす。「ゴール前での仕事が一番特長的なので、そこを見てもらえれば。あとは自分がゴールを決めるなり、アシストをしていければいいと思います。(全国リーグの)プレミアでは1試合1点入れれば、18点。最低でも1試合1点決めれば得点王に近づける」と弾みをつけたFWは全国での得点王奪取へ意欲を見せた。

(取材・文 吉田太郎)

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