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[MOM595]東京VユースMF楠美圭史(3年)_健闘・流経柏沈黙のロスタイム同点弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.15 プレミアリーグEAST第1節 流通経済大柏高2-2東京Vユース 流通経済大柏高G]

 健闘した流通経済大柏高をロスタイムの一撃で沈黙させた。東京ヴェルディユース(東京)のMF楠美圭史(3年)は1-2の後半ロスタイム、カウンターから右サイドのハーフウェーラインを少し越えた位置でボールを受けると、クロスを警戒する相手の逆をついてドリブルで一気にPAへ迫る。そして背番号5はそのまま右足を一閃。DFに当たってコースの変わった一撃はゆっくりとゴール左隅へと吸い込まれた。

 これまでならばパスを選択していた。だが、昨年味わってきた悔しさが同点弾を放たせた。「パスコースも見えていた。いつもならば打たないけれど、『決めよう』と思って打ったら入った」。年代別日本代表の常連だった楠美にとって、昨年は試練の1年だった。目指していたU-17W杯日本代表入りを逃し、チームでもミスが増えていたためにスタメン落ち。チームでもプレミアリーグEAST最終節の敗戦で首位から滑り落ち、タイトルを逃す結果となった。「悔しいことが多かった。なくしていきたい。昨年は先輩の(現トップチームの杉本)竜士クンたちが大事なところで決めてくれていた。昨年(自分自身は)ゴールがなかったのでミスを減らすこととゴールが今年の目標」と誓うMFはチームを敗戦から救った一撃に照れ笑いを浮かべていた。

 流経大柏は児玉夏樹と橋本直哉の両CBや中盤を走り回ったMF武田将平(全て3年)らが堅守と運動量で健闘。「大したプレッシャーではなかったのに前半は(チーム)全体的にバックパスが多かった」と反省する楠美だが、後半活気を取り戻したチームと自身のゴールで自信を増した。「前まで運べば決める選手がいる。運ぶことが自分の役割。ただきょう決めることができたので、これからもまた打っていこうと思う」。黒子役として、また試合を決める役割も果たして期待のMFはトップチーム入りをアピールする。

[写真]後半ロスタイム、東京Vユースの楠美が右足で同点ゴール

(取材・文 吉田太郎)
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