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日本、まさかの黒星!バーレーンに0-1で敗れる

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[3.26 W杯アジア3次予選2組 バーレーン1-0日本 マナマ]

 日本代表は26日、W杯アジア3次予選第2戦で敵地に乗り込み、バーレーン代表と対戦した。第1戦をともに勝利で飾った両チームの激突。攻撃の形をつくれない日本は後半32分にミスから失点。その後の反撃もゴールは遠く、0-1で敗れた。
 日本は3-5-2のシステムを採用。GKは川口能活で、3バックには右から阿部勇樹、中澤佑二、今野泰幸が並んだ。ボランチは中村憲剛と鈴木啓太、右サイドに駒野友一、左サイドに安田理大が入り、トップ下は山瀬功治。右太腿筋挫傷でスタンド観戦となったFW高原直泰に代わり、2トップは巻誠一郎と大久保嘉人が組んだ。対するバーレーンも同じ3-5-2。気温33度、湿度18%のピッチコンディションで、試合はスタートした。
 立ち上がりから積極的な姿勢を見せたのは左MFの安田。前半5分にさっそく左サイドからドリブル突破を仕掛け、CKを獲得するなど攻撃の重心は左に傾いていた。
 しかし、チーム全体としては動きが鈍く、パススピードも遅い。単調な縦パスや単純なクロスが目立ち、簡単にバーレーンの3バックにはね返される。巻と大久保の2トップにもボールがおさまらず、攻撃は手詰まり状態になった。流れの中でシュートが生まれたのは、前半37分の駒野のミドルシュートが初めてで、バーレーンの高さ、強さを兼ね備えた守備陣に見せ場もつくれなかった。
 バーレーンの荒っぽいプレーもあり、試合はファウルでたびたび中断。なかなかリズムをつかめず、逆にバーレーンには決定的チャンスも与えてしまう。前半30分にはアーリークロスからFWのA・フバイルにフリーでシュートを許し、前半ロスタイムにもMFファタディにきわどいミドルシュートを打たれた。中盤で相手にスペースを与える場面も目立ち、流れに乗れないままハーフタイムを迎えた。
 後半最初のビッグチャンスもバーレーンがつかんだ。左サイドで粘ってパスをつなぎ、ゴール前にクロスを上げると、こぼれ球をMFオマルがシュート。クロスバーに当たって救われたが、日本にとっては絶体絶命のピンチだった。
 流れを変えたい日本は後半11分、存在感を見せられずにいた山瀬に代えてMF遠藤保仁を投入するが、後半もなかなかシュートまで持っていけない。攻撃に移ろうとすると相手の速い寄せにつぶされ、日本らしいパス回しを封じられた。DFから早いタイミングで前線に入れようとしても巻が高さを生かせず、ボールをキープできない。攻撃に連動性を欠き、時間ばかりが過ぎていった。
 後半24分、遠藤の右CKに巻が頭で合わせたのが後半最初のシュート。ヘディングはゴール上に外れ、後半25分には中村のスルーパスに駒野が右サイドを抜け出しクロスを上げるが、ゴール前に飛び込んだ大久保はわずかに届かなかった。
 そして後半32分、取られてはいけない先制点をバーレーンに与えてしまう。FWイスマイル・ハサンが左サイドからゴールラインぎりぎりでクロスを上げると、クリアしようとした川口のパンチングが弱く、フリーのA・フバイルがヘディングで無人のゴールに押し込んだ。
 まさかのミスから先制を許した日本は後半37分に阿部をFW玉田圭司に交代。3トップにして同点ゴールを狙うが、38分に遠藤のFKに合わせた山岸のヘディングはDFがクリア。後半45分には中村のスルーパスに巻が抜け出し、ゴール前の大久保に横パスを出して、大久保がゴールネットを揺らす場面もあったが、巻の位置がオフサイドだった。
 ロスタイムの3分間にもたびたびセットプレーのチャンスをつかむが、バーレーンの粘り強い守備を前にゴールを割れず。試合はそのまま0-1で敗れ、アジア3次予選2戦目にして初黒星。2連勝のバーレーンに2組の首位を明け渡した。

(文 西山紘平)

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