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[選手権]大迫勇の2発で6点勝利!鹿児島城西が初のベスト4へ!!(滝川二vs鹿児島城西)

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[1.5 第87回全国高校サッカー選手権大会準々決勝 滝川二(兵庫) 2-6 鹿児島城西(鹿児島) 三ッ沢]

 ニッパツ三ッ沢球技場の準々決勝・第2試合は、この3戦で16得点と圧倒的な攻撃力を見せつけてきた鹿児島城西(鹿児島)と滝川二(兵庫)が対決。試合はFW大迫希(3年)、FW大迫勇也(3年)のゴールを皮切りに6得点を決めた鹿児島が6-2のトリプルスコアで圧勝し、初の準決勝進出を決めた。

 前半5分、W大迫劇場が開演した。ハーフェーライン付近のMF河野圭亮(3年)からフィードが出ると、PA前の大迫勇が頭でゴール右位置に走り込んだ大迫希に落とす。大迫希はそのままドリブルで持ち込んで右足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。続いては前半13分。中盤でボールをもった大迫勇がストライドの大きなドリブルで「寄せが甘かった」というDF2人を抜き去り、最後はDF3人の合間から戦慄の右足シュートを叩き込んだ。W大迫のゴールで鹿児島の攻撃は更に加速。前半24分、再び大迫勇が技ありのゴールを決める。前線で大迫勇とコンビを組むFW野村章悟(3年)がバイタルエリアに浮きパスを蹴り込むと、「GKが前に出てきたのでチャンスと思った」という大迫勇がGKよりも数歩先に追いつき、飛び出してきたGKの頭を超える鮮やかなループシュートで加点した。この日早くも2得点目をマークした大迫勇は平山相太(国見=現・F東京)、石黒智久(富山一=現・カターレ富山)が持つ1大会最多得点記録「9」にあと1ゴールと迫った。大迫勇のゴールに触発されたのか、今度は大迫勇のゴールをアシストした野村が、大迫勇のアシストでゴールを奪取する。右サイドからのパスをトラップした大迫勇が前線に叩くと、「大迫から良いパスが来たので決めるだけだった」という野村がPAに侵入し右足でゴールに押し込んだ。前半鹿児島は8本のシュートを蹴り4得点。5割の確率でゴールを量産した。一方、攻め込まれた滝二は僅か3本のシュートに終わった。

 「まだ終わっていない。どんどん得点していくぞ」。ハーフタイムには大迫勇がチームのテンションを更に高めた。野村が前半だけでピッチから退くとMF平原慎也が登場し、今度は第2幕・平原劇場が始まった。後半2分、右サイドのスローインから大迫勇がDFの裏に投げ込むと河野がドリブル突破。PA右位置に走り込んだ平原にパスを出すと、平原は狭い角度からGKの股を抜くシュート。次はサイドネットを揺らした17分後。前線に抜けだした大迫勇のシュートをGKが弾くと、ポジショニング良くゴール前に詰めていた平原が右足で押し込み2点目。鹿児島は圧倒的な攻撃力で6-0とした。
 
 しかし、後半20分過ぎから滝二も名門校の意地を見せつける。左サイドを起点とした鋭い攻撃から、MF矢野亮、FW木村亮平の2年生コンビが得点し2-6としたが、ここで試合終了のホイッスル。攻撃力で遥かに勝った鹿児島が滝二の健闘を木端微塵に打ち砕き、初のベスト4に進んだ。鹿児島は10日(土)に埼玉スタジアム2002で行われる準決勝で、前橋育英(群馬)と激突する。そして、次の試合で大迫勇が、いよいよ大会新記録となる10点目を叩き出すかもしれない。

<写真>前半24分、鹿児島城西FW大迫勇が鮮やかなループシュートを決め3-0
(取材・文 山口雄人)

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